会社に行く途中で交通事故に!?仕事中のトラブルでもらえる労災保険の給付要件ともらい方を解説!

会社に行く途中で交通事故に!?仕事中のトラブルでもらえる労災保険の給付要件ともらい方を解説!

ニュースなどで耳にすることもある「労災」ですが、実際に利用できるのはどんなときなのでしょうか?

労災がどのようなときに適用されるのか、また、労災の適用者は一体誰なのかについてご説明します。本当は労災が使えるケースなのに、気づかなくて利用できなかったというようなことがないように、知識を身に着けておきましょう!

労災保険は「仕事中の怪我や病気」に対して給付される

steinchen / Pixabay

ニュースでは、ときどき仕事中の事故についての報道がなされています。

報道されるような大きな事故でなくても、事務所の本棚から落ちてきたファイルにぶつかったり、他の部署に書類を提出しに行く途中で階段から落ちたりと、怪我をすることというのは案外多いものです。

このような仕事中の怪我や病気に対して給付される保険が、労災保険です。

労災保険を使える人

労災保険は、基本的に例外なくすべての「会社に勤めている人」に適用される保険です。

「うちは小さな会社だから労災には入っていない」というようなことはあり得ません。どんな会社でも、人を雇う以上は労災保険に加入する必要があるのです。

さらに、労災の適用範囲は正社員だけでなく、アルバイトやパート、試用期間の人なども含まれます。その会社から給与をもらっている人であれば、誰であっても入社した日から労災保険を使うことができます。

労災保険の種類

労災保険には、大きく2つの種類があります。

業務災害

仕事中に、仕事を原因として起こった労働災害のことです。たとえ仕事中に起こったことだったとしても、個人的な電話を出ようとしたときの事故や、もともとの持病を原因とする病気の再発、社員のいたずらや悪ふざけによる怪我などは、業務災害には当たりません。

あくまでも、会社の指示によって会社の仕事をしているときに、それが原因で起こった災害についてが対象です。これを、「業務起因性」と「業務遂行性」と言います。このふたつが満たされて初めて業務災害と認められます。

通勤災害

通勤中の労働災害のことです。通勤中に転倒して骨折した場合や、自動車事故に遭った場合などは通勤災害に該当します。

ただし、これはあくまでも通勤中の災害ですから、「帰りに友達と遊びに行って、その後事故に遭った」というような場合は通勤災害とは言えません。

出張中や帰りに別の場所に寄った時の事故でもOK!?

仕事中や通勤中に起こった事故であっても、ケースによっては労働災害と認められない場合もあります。具体的にどのような場合に認められるのか、具体例を見てみましょう。

出張中の事故

出張中の事故は、仕事をしているときの事故か、それ以外の時間帯の事故かによって対応が変わります。

たとえば、出張先の支社で全員が口にした社食で食中毒が起こった場合や、客先へ向かう途中で事故に遭ったというときは、労働災害に該当します。一方、夜に滞在中のホテルで転倒したという場合や、飲みに出かけた先で食あたりを起こした場合などは該当しません。

寄り道中の事故

仕事帰りに友人同士の飲み会に参加した後の事故などは、労働災害とは認められません。

しかし、自動販売機で飲み物を買った場合や、病院に寄った後など、日常的でささいな立ち寄りの場合は通勤災害とみなされることもあります。それぞれのケースによって異なるため、判断が難しい場合は会社や厚生労働省の労働災害相談ダイヤル(0570-006031)に相談しましょう。

労災保険でもらえる金額

労災保険を利用すると、該当の怪我や病気で病院にかかった際の治療費がすべて給付されます。通常の健康保険では3割負担ですが、労災を利用すれば無料で治療を受けられるのです。

さらに、労働災害が原因で会社を休業したり、障害が残ってしまった場合は別途給付金が支給されます。

治療費以外の給付金の額は“基礎日額”によって決まる

休業補償や後遺障害による給付金は、それぞれの方の給与額に応じて算出される“基礎日額”に応じて決まります。

休業給付は、4日目以降の休業日について、給付基礎日額の80%が支給されます。

また、後遺障害については、障害等級によって支給額が変わります。1級の場合は、障害のある間、1年に給付基礎日額の313日分を年金として受け取れ、最も軽度の14級の場合は56日分を一時金として受け取れます。

障害等級はかなり細かく定められていて、実際に何等級に該当するのかは医師の診断を元に決まります。

基礎日額の求め方

障害が起こった月の直前3か月に支給された給与の総額をカレンダーの日にちで割ることで、基礎日額を求めることができます。この給与には残業代も含まれますが、賞与などの臨時的な給与は含みません。

例として、毎月の給与が25万円の社員が11月に事故に遭った場合を考えてみましょう。

25万円×3か月÷(31日(10月の日数)+30日(9月の日数)+31日(8月の日数))=8,153円(1円未満切り上げ)

となりますから、この場合の基礎日額は8,153円です。

自分がいくらもらえるか計算してみよう!

自分の給与を元に、基礎日額を求めてみましょう。それに0.6と0.2をかけて足すことで、休業給付の金額を求められます

先ほど求めた基礎日額8,153円の人の場合は、

8,153×0.6=4,891円(1円未満切り捨て)

8,153×0.2=1,630円(1円未満切り捨て)

4,891+1,630=6,521円

つまり、この人が労働災害で4日以上休業した場合に受け取れる休業給付は1日あたり6,521円となります。

労災保険をもらうための手続きの流れ

仕事中や通勤中に事故が起こったり、業務に起因すると思われる病気が発生した場合の対応方法をご説明します。最初の動き方を間違えてしまうと、あとあと問題になったり、労災として認められない可能性もあるので気を付けましょう。

1. 会社に連絡

「労災かも!」と思ったら、ともかく最初に会社に報告しましょう。

ほとんどの場合、労災の申請は会社を通して行うことになりますから、まずは会社に連絡をすることが大切です。

なお、会社は、あまり労災を使いたがらない傾向があります。すべての会社がそうだとは言えませんが、「社内で起こった事故だから当然労災対応をしてもらえるだろう」と思い込まずに、労災になるかどうかを最初に確認しておくと安心です。

2. 病院へ行く

労災を利用できる労災指定病院にかかり、窓口で労災であることを伝えて治療を受けます。

このとき、治療費を窓口で支払う必要はありません。なお、近くに労災指定病院がないときは、ひとまず指定病院以外にかかることも可能です。この場合も健康保険は使わずに、「労災にしたいので自費で」と窓口で伝えて全額を自費で支払います。この金額は、全額後ほど返金されます。

3. 請求書の記入

労災指定病院にかかった場合は「療養補償給付たる療養の給付請求書」を記入して病院窓口に提出します。

労災指定病院以外にかかった場合は、労働基準監督署長に「療養補償給付たる療養の費用請求書」を提出してください。

この手続きは、会社の総務や労災窓口担当者などが行う場合がほとんどですが、社員自身で行うこともできます。手続きを誰が行うのかは、あらかじめ会社に確認しておきましょう。

4. 休業になる場合

休業給付が発生する場合は、「休業補償給付支給請求書」を労働基準監督署長宛てに提出します。

これも、会社から提出する場合が多いものの、社員が自分で手続きをすることもできます。

5. 給付

労働基準監督署の調査を経て、療養費などが支給されます。

まとめ

通勤中の交通事故や業務中の転倒など、労働災害に該当する事故は誰にでも起こり得ることです。

また、最近増加しているメンタルヘルス関係の病気に対しても、労働災害が適用される場合があります。「労災保険の給付対象になるかも!?」と思ったら、まずは気軽に会社や労災保険相談ダイヤルに連絡してみましょう。

あなたのキャリアをつくる授業が2000本見放題!

CTA-IMAGE

WAKE UP(ウェイクアップ)は明日から役立つビジネススキルがすぐに学べる、社会人のためのオンライン学習サービス。

  • スキルアップして、仕事ができる人になりたい
  • 同僚に差をつけてキャリアアップしたい
  • ビジネス本よりもコスパ良く効率よくレベルアップしたい

そんなすべてのビジネスパーソンを、応援します。


今なら30日間無料でお試しいただけます

社会人の常識カテゴリの最新記事