【第11話】新卒歓迎会!社会人って実は楽しい!

【第11話】新卒歓迎会!社会人って実は楽しい!

WAKE UPストーリー第11話

実際の就活や仕事に使える知識やスキルをストーリーで学ぼう!

【WAKE UPストーリー】毎週金曜日更新中

今どきの新社会人、林良介が紆余曲折を経て成長していく様子を描いた、就活生~新社会人のための連載型コンテンツ。

登場人物紹介(※クリックで拡大)

WAKE UPストーリー登場人物紹介03

入社式が終わり、翌日からは実務に関わる研修が始まった。

 

最初の数日は主に座学での研修だったが、慣れない会社での学習という環境が新卒メンバーの疲労に確実につながっていた。

内容も学生時代のように教科書に沿って進められるものではなく、予習をしようにも何に手をつけていいかが分からない。

黒田取締役が担当する研修は、アオキ物産の中心となるBtoB取引に関する考え方やマーケティングの知識についてで、グループワークが多かった。

そのおかげで、新卒同士の仲間意識や絆は深まっていた。

 

黒田
さ、今日はここで終わりにしよう

 

黒田取締役が時計を見て研修の終わりを告げ、俺を含めた新卒メンバー全員の緊張が一気にほぐれる。

最初の1週間ってここまで疲れるものなのか……。

座学と聞いて油断していた1週間前の自分を呪いたくなる。

 

黒田
最初の金曜日は、新卒歓迎会だ! 楽しんでいくぞー。さ、俺も15分くらいで出るから、早く用意して

 

黒田取締役はそう言って、足早に会議室を出て行く。

 

そう。今日は新卒の歓迎会だ。

会社全体のものではなく、各部署から何人かと研修などで関わった人たちが出席するらしいが、新卒一同、緊張とワクワクが混ざったような気持ちで待ちわびていた。

みんなで急いで日報を書き、帰り支度をする。

全員が準備を終えたころにはすでに先輩社員数名と黒田取締役は外へ出ようとしていて、新卒メンバーはそそくさとついて行く。

 

歓迎会は会社近くにあるホテルの宴会場を貸し切って行われる。

俺たちが入るとすでに多くの先輩社員が待っていて、クラッカーの大きな音が鳴る。

 

「「入社おめでとうー!」」

 

一斉に声が上がった。

驚いた。

歓迎会といっても、入社式の延長のような少し堅苦しいものだと思っていたから、ここまで明るい雰囲気を想定していなかったのだ。

席に着いてすぐにグラスが手渡され、飲み物が注がれていく。

みんなに飲み物が行きわたったところで、黒田取締役が壇上に立って乾杯のあいさつをする。

 

黒田
全員グラスは持ったか? 乾杯!

 

一同「「かんぱーい!」」

 

先ほどの研修で難しい話をしていた人とは思えないテンションの高さだった。

学生時代の先輩のようで、何だか安心する。

 

それからは新卒たちが乾杯のために席を回る。

少し離れたところに山田部長を見つけたので近寄っていく。

 

山田部長、インターンの時はお世話になりました
山田
おー林じゃないか! お疲れ。飲んでるか?

 

そう言うとグラスにビールを注ぎ、

 

山田
入社おめでとう! 乾杯!

 

グラスを持って待ってくれていた。

 

ありがとうございます

 

山田部長が優しくグラスを当ててくれる。

 

山田
で、研修はどうだ? 疲れてるだろう

 

俺は図星を突かれて苦笑いをしながら

 

いや、はい! 楽しいです

 

微妙な返事しかできない。

 

山田
ごまかすなって、そんなもんだから

 

お酒が入って、仕事中よりもさらに優しい笑顔になった山田部長に安心感を抱く。

 

山田
あ、そうそう! 昌樹に1位になったこと、話したか?
えっ昌樹……さんですか?

 

きょとんとした俺を見て、山田部長が教えてくれる。

 

山田
黒田だよ、黒田取締役
ああ、黒田取締役。まだ話してないです

 

山田部長は業務中いつも黒田取締役のことは役職を付けて呼んでいる。

呼び捨てにするのは驚きだったし、黒田取締役の下の名前にも馴染みがなかった。

 

山田
昌樹―! ちょっとこっち来てよ

 

たくさんの社員と話して回る黒田取締役を山田部長が大きな声で呼ぶ。

 

黒田
山田部長。名前で呼ぶのいい加減やめてくださいよ。

新卒もいるし恥ずかしいんですから

 

黒田取締役が笑いながら山田部長に言う。

 

山田
悪い悪い。つい癖でね。

それよりもさ、こいつのチーム、インターンの最後の最後で単独1位になったんだぞ! すごいだろ

 

まるで自分のことのように自慢げに伝えてくれる山田部長を見て、うれしいながらも照れくさくなる。

黒田
うわさは聞きましたよ。

歴代のインターンのなかでも1、2を争うほどドラマチックだったって

山田
そうなんだよ! 久しぶりに俺もしびれたね。

最終日の朝まではこいつのチーム、ふわふわしてあんまりいいイメージなかったけどな

うっ、ひどい……

 

和やかな雰囲気に思わず言葉が漏れてしまった。それを聞いて2人は笑う。

 

黒田
まあまあ、1日で変われるってすげーじゃん。

変わるために努力してるやつは夢に近づけるさ。実家の喫茶店継いで、デカくするんだろ

 

ちょっと飛躍している気もするが、以前少し話したことをしっかりと覚えてくれていたのは素直にうれしい。

山田部長も間髪を入れずに、

 

山田
そうだそうだ。

黒田取締役の言うとおりだ

 

そう言って笑う。

 

林・黒田・山田「「「乾杯」」」

 

3人で乾杯して、グラスの中身を飲み干した。

 

黒田
林くん、頑張ろうな!
山田
じゃあ、また明日

 

そういうと2人は、仲良さそうに席から離れていった。

ふと周りに目を向けると、一部の新卒から注目を集めてしまっていた。

そりゃそうだよな……。

いくら気さくだからといって、俺が話していたのは部長と取締役だ。

黒田取締役とは、そんなにしっかり話したことがない新卒も多いだろう。

すごいやつだと思われているようで、何だかこそばゆい。

 

そうこうしていると小島が近寄ってきた。

酒に弱いのか顔は真っ赤で、話し方もいつもの落ち着いた感じとは少し違っていた。

 

小島
何だよー林。楽しそうに話してたじゃん

 

インターンも研修も、基本的には真面目な雰囲気だった小島にしては珍しい姿だ。

 

いやいや、からかわれてただけだって
小島
またまたー。

やっぱインターントップは違うよなー

やめろって。お前なんか今日のグループワークでもめっちゃ発言してたじゃん。

となりのグループにも少し聞こえてたよ

 

絡んでくる小島に笑いながら言う。

 

小島
盗み聞きかー!って、それよりも!

これからも俺ら仲良くやっていこうぜ!

だなー

 

完全に酔ってるな……。

俺たちは笑いながら、乾杯も言わずにグラスを鳴らす。

 

それから俺たちは、会社の飲み会だということも忘れ、ビールを注いではグラスを空にしていく。

酔った頭で好きなことを言い合い、話の流れでなぜか、参加していた先輩社員全員と乾杯しようぜ、ということになった。

失礼があってはいけないという気持ちと、酔って楽しいテンションとのバランスを取るのが難しい。

結局、全員と乾杯はできなかったが、ひと通り満足すると次は新卒で話したことがない人に乾杯して回ることになった。

 

そんなこんなで飲み会は進んでいき、気づいたらもう開始から3時間以上が経った。

最後は山田部長が少し酔いながらも締めのあいさつをしていた。

小島と俺はそのころにはもうかなり酔っていて、先輩社員たちに連れられカラオケへ向かうことになった。

再度乾杯をしたあと、本格的にカラオケが始まる。

先輩たちからの1番手指名は俺と小島らしく、マイクが1本ずつ回ってくる。

 

初めに、これだけは言わせてほしい。

 

会社って、楽しー!!!

 

叫んだ。

小島も合わせて何か叫んでいる。

俺と小島を見て、先輩たちは優しい笑顔を見せながら乗ってきてくれた。

まだ研修しか経験していないけど、きっと仕事での大変さと、こういう仕事以外での楽しみ、どちらも合わせて仕事なんだと思った。

それがたまらなく楽しいと感じられた1日だった。

 

次回へつづく

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