部下は褒めるべき?叱るべき?どんなマネジメントが正解なの?

部下は褒めるべき?叱るべき?どんなマネジメントが正解なの?

会社を辞める原因のほとんどは「人間関係」だと言われています。特に上司と部下の関係にお悩みの方は多いのではないでしょうか?

部下は上司の言っていることが理解できず苦しみ、上司は前兆も感じ取れないまま「辞めたい」と言ってくる部下が理解できず・・・。

このコラムでは、上司も部下も働きやすい職場にするために上司がとるべきマネジメント方法をお教えします。

部下の育成法さえつかめればだれにとっても生き生きと働ける職場環境になり、会社全体の生産性も上がるはずです。

すぐに実践できるスキルばかりですので、ぜひ明日から取り入れて部下とのコミュニケーションを円滑にしてみてください。

この記事の内容はWAKE UPの授業動画で公開中です

どうしてマネジメントが重要なの?

部下は褒めるべき?叱るべき?どんなマネジメントが正解なの?①

そもそもマネジメントとはどのような意味なのでしょうか?

かの有名なマネジメントの父・ドラッカー氏はこのように言っています。

「マネージャーとは組織の成果に責任を持つ者である」と。

つまり、マネジメントとは、組織で成果を上げるために、責任を持って行うことというように解釈出来ます。

私たちは何らかの目的を達成するために作られた組織で働く以上、組織の目的を達成するために成果を上げることが求められます。

その成果の責任を持つ者がマネージャーだとするならば、マネージャーの重要性は非常に高いということがいえるでしょう。

そして、マネジメントと一口に言っても、そのジャンルには様々なものがあります。

例えば、部下に達成すべき目標を設定する目標マネジメントや、部下の業務がしっかりと計画通り進んでいるか、その進捗を確認する業務マネジメントなど多種多様なマネジメントがあるのです。

その中でも、働きやすい職場を作るための人材マネジメントに焦点を当てて、話を進めていきたいと思います。

マネジメントするならこれだけは身につけたいたった1つのスキルとは?

人材マネジメントと聞いて大抵の人が思い浮かべるのは、部下は褒めるべき?叱るべき?といった部下への接し方だと思います。

もちろん、部下を褒めることも重要ですし、時には叱ることも重要です。

しかし、褒めたり叱ったりと言った表面上の行動にとらわれていては、本質を見失ってしまいます。

人材マネジメントをする上で、欠かすことの出来ないたった一つのスキルを身につけていない状態で、ただ単に褒めたり叱ったりしても、部下の心にはほとんど響かないでしょう。

部下には、「この上司は、表面上の言葉だけで、自分の事をコントロールしようとしているな。」と思われて、むしろ逆効果の可能性さえ考えられます。

では、人材マネジメントをする上で、欠かすことの出来ないたった一つのスキルとは一体なんなのでしょうか?

それは、『信頼関係を築くスキル』です。

部下との信頼関係無しに、部下をマネジメントすることは出来ません。

部下との信頼関係を築けて初めて、上司のやってほしいことを部下は進んでやってくれますし、部下を叱った時に、部下は「上司は自分の事を思って、叱ってくれているんだ」とその想いをしっかりと感じ取ってくれます。

しかし、信頼関係を築けていない状態だと、部下に何かをしてほしいと頼んだとしても、部下はイヤイヤやらされている状態で働くことになりますし、部下を叱ったとしても、部下からすると、信頼していない人に叱られるのは、ただ単に苦痛な時間でしかありません。

このような状態だと、部下はストレスを抱えながら仕事をしなければならなくなりますし、仕事の成果が高まる可能性は低くなってしまいます。

もちろん、働きやすい職場ですかと聞かれたら、ほとんどの部下がノーと答えるでしょう。

この状況を打破するためには、『信頼関係を築くスキル』を磨く必要があります。

部下との信頼関係を上手く築けるようになれば、部下はストレス無くイキイキと働くことが出来ますし、楽しく働くことで成長し、仕事の成果も高まります。

もちろん、働きやすい職場ですかと聞かれたら、ほとんどの部下はイエスと答えるでしょう。

マネジメントスキルを高めるために出来る5つのこと

部下は褒めるべき?叱るべき?どんなマネジメントが正解なの?③

では、どのようにしたら、信頼関係を築くスキルを磨くことが出来るのでしょうか?

いきなり難しいことにチャレンジしようとしても、大抵の人は失敗して挫折してしまいます。

新しいことを始める場合は、まずは簡単に出来ることから初めて、徐々に段階を経てレベルを高めていくのが王道です。

ですので、今回は明日からでも実践可能なレベルのもので、具体的に5つのポイントに絞ってお伝えしていこうと思います。

部下の話を最後までよく聴く

まず1つ目のポイントは、『部下の話を最後までよく聴く』ということです。

マネジメントスキルが低い上司は、部下の話を最後まで聞かず、その話を遮って自分が言いたいことを先に言ったり、話を上手く伝えられない部下に「まとめてから話しに来い!」とか「話が長い!用件は何なの?」とか一方的に突っぱねるような対応を取ったりすることが多いです。

もちろん、上司自身も大量の仕事を抱えていて忙しいので、部下の長い話に付き合っている時間を取ることが出来ないといった想いはとても理解出来るのですが、そこは一旦我慢しましょう。

というのも、部下と信頼関係を築けるようになれば、仕事がスムーズに進むようになり、抱える仕事も振りやすくなるはずだからです。

信頼関係を築けていない状態で、上司から突っぱねるような対応をされた部下の心は深く傷付きます。

自分の話なんて気にも留めてくれないんだと思った部下とは、信頼関係を築くことは非常に難しいでしょう。

また、一度でも上司に自分の話を突っぱねられるような対応をされると、上司に話しかけるのが怖くなってしまう部下もいます。

上司に話しかけづらい雰囲気になってしまうと、ビジネスで重要と言われている報連相、つまり報告・連絡・相談もしづらくなってしまいます。

報連相が遅くなったりやらなくなったりすると、仕事の進むスピードが遅れてしまったり、重大なミスが起きてしまったりします。

部下の話をしっかりと最後まで聞かないと、このような弊害まで生じてしまう可能性もあります。

部下の話を最後までしっかりと聞いてあげることで、部下は、上司はしっかりと自分と向き合ってくれている、大切にしてくれていると思い、自己重要感が高まります。

それに、最後まで話が出来るので、気持ちもスッキリします。

また、上司からしても、話を最後まで聞くことで部下が話したいことの意図や真意をしっかりと理解することが出来るので、その後の仕事を円滑に進めることが出来るでしょう。

また、部下の話を聞く時の態度もとても重要です。

最後まで話を聞いているといっても、自分の仕事をするためにパソコンを打ちながら聞いていると、部下からすると、自分の話が聞き流されている印象になってしまいます。

ですので、部下の話は、自分の作業の手を止めて、部下の目を見て聞くようにしましょう。

常にプラスの言葉で返す

2つ目のポイントは、『常にプラスの言葉で返す』ということです。これはいわゆる“ポジティブシンキング”の実践です。

上司がいつも怒っていたり、いちいちミスを指摘してきたり、疲れたとかしんどいなどのネガティブワードを口にしていたら、どうでしょうか?

そんな上司に部下は付いていきたいと思うでしょうか? 人は明るく元気な人に付いていきたいと思うものです。

いつも上機嫌で、ミスではなく長所に目を向けてくれ、ありがとうや頑張ろうなどのポジティブワードをよく使う上司には、人間的に魅力を感じると思います。

そのような魅力的な上司に部下は信頼を寄せていきます。

では具体的に、どのようにプラスの言葉で返していけば良いのでしょうか?

今回は、部下が仕事でミスをして、その報告に来た例を用いてご紹介していきます。

部下は上司であるあなたに向かって、『一生懸命仕事をしていたのですが、ミスをしてしまって申し訳ございません』と言っています。

そのときあなたは、部下にどんな言葉をかけてあげますか?

普段、自分の感情をコントロールせずに、怒りの声や罵声をぶつけてはいませんか?

こんな時は、まずは勇気を出してミスを報告しに来てくれたことに感謝の気持ちを伝えましょう。

部下からしたら、ミスをしたことで周りに迷惑をかけてしまうし、上司にも怒られてしまうと思って、出来ればミスを隠しておきたいはずです。

しかし、そのミスを隠さず、上司に報告しにきてくれました。まずは、そのことに感謝をしましょう。

例えば、

「まずは、ミスしたことを報告しに来てくれてありがとね。しっかりとミスを報告しにきてくれたから、そのミスが取り返しのつかないことになる前に対処することが出来るからホント助かったよ。ミスを報告するのって、かなり勇気がいることだけど、ちゃんと報告しにきてくれて、俺は嬉しいよ。ホントありがとね。」

といったように感謝の気持ちを伝えるのです。

このように、ミスを報告しに行っても、感謝をしてもらえるということを部下が理解してくれれば、再び別のミスをした時の報告もすぐにしに行きやすい雰囲気になるので、報連相のスピードも速くなり、業務も迅速に進むようになります。

そして、報告をしに来てくれたことへの感謝を伝えたあとは、どうすれば次は同じようなミスをしないようになるかを一緒になって考えます。

そのためには、ミスをしてしまった原因を知る必要があります。

原因を把握していない状態で防止策を考えても、それが解決できるものになるとは限らず、的外れな策になってしまう可能性があるからです。

ですので、まずは原因を確かめ、その防止策をピンポイントで考える必要があるのです。

この時に重要なのが、原因を聞く時に、「どうしてミスしたんだ?」と「どうして」という言葉を使わずに「ミスをしたのには、何かあったの?」と聞くことです。

「どうして」という言葉を使うと、ミスをした原因に対する部下の解釈を聞くことになります。

部下が自分の解釈を話すと、どうしても言い訳っぽくなってしまい、部下自身も話しづらくなってしまいます。

「どうして」という言葉は怒られている場面では、少しとげとげしい言葉になってしまうので、部下も萎縮してしまいます。

それに対して、何があったかを聞くと、ミスをした原因として思い当たる「事実」を話すことが出来ます。

事実には部下の解釈は入らないため、部下は原因を話しやすくなります。

上司の聞き方一つで、部下の話しやすさは変わるものなのです。そして、ミスをした原因を把握した後は、その防止策を考えます。

この時に重要な考えが、人は自分が納得したことでないと動かないということです。

ですので、上司から「次はこういうふうにしろよ」と一方的に言われても、部下は納得していなければ、その行動を取ろうとせず、結果としてミスが再発する可能性があります。

そこで、防止策を部下に考えてもらうことをおすすめします。人間は自分で決めたことには納得感を持ち、それを実行しようとする性質があります。

この性質を利用して、部下に防止策を考えてもらえば、部下はそれを実行し、ミスが再発する可能性は低くなるでしょう。

そして、ミスの防止策が決まったら、最後に励ましの言葉をかけてあげましょう。

例えば、

「ミスは誰にでもあるし、ミスをしても今回みたいに一つ一つ改善していけば、確実にお前は成長していけるよ。俺だって昔はたくさんのミスをしてきたけど、それを乗り越えて今があるんだから、ミスを恐れず、これからも一緒に頑張っていこうな。」

といったような言葉がいいでしょう。

ミスをしたことを更なる成長の機会だとプラスに捉えて部下の心を励まし、上司である自分も昔はミスをしていたと共感の気持ちを示すことで、部下との信頼関係はグッと強くなることでしょう。

笑顔を絶やさない

3つ目のポイントは『笑顔を絶やさない』ということです。笑顔は心の栄養です。

笑顔は人に元気を与え、人に向けられた笑顔は、無条件であなたのことを仲間だと思っていますよという肯定のサインにもなります。

笑顔を向けることによって、部下は、自分の事を肯定してくれていると感じます。

肯定してくれていると感じることで、部下の自己重要感が高まります。

それに、いつも笑顔でニコニコしている上司には近づきやすいですし、報連相もしやすいでしょう。

コミュニケーションの量も増えて、部下との信頼関係を築くチャンスが広がっていきます。

また、笑顔は周りの人に伝染します。

あなたは誰かが近くで笑っていると、それがなぜか伝染して微笑んでしまった経験はありませんか?

それはミラーニューロンという脳内の神経細胞の反応によって、他人の行動や感情を自分のもののように感じるから起こることなのです。

上司であるあなたが笑顔でいることで、部下達も笑顔になるということです。

笑顔でいると、やる気や行動力がアップしたり、ストレスが減ったりするので、仕事の生産性も高まるので、おすすめです。

自分から話しかける

4つ目のポイントは『自分から話しかける』ということです。

目下の部下から目上の上司に話しかけるのは、なかなか気を遣うものです。

ですので、部下とコミュニケーションを取ろうと思ったら、部下から話しかけてもらうのを待っているのではなく、上司であるあなたから話しかけるようにしましょう。

そうすることで、自然と会話量が増えて、お互いのことがもっと理解出来るようになり、信頼関係の構築がよりしやすくなるでしょう。

ただ、自分から話しかけるのが苦手という人もいるのではないかと思います。

そんな時には、いつも頑張ってくれている部下に感謝の気持ちを伝えるだけでも十分です。

例えば、「いつも遅くまで仕事頑張ってくれてありがとね。お前が頑張ってくれているから、俺はホントに助かってるよ。」といった言葉で伝えてあげましょう。

感謝の気持ちを伝えられて嫌な気持ちになる人はほとんどいません。

ですので、話せる話題が無い時には、積極的に感謝の気持ちを伝えるようにしていきましょう。

また、偶然部下とエレベーターで乗り合わせたときなどにも自分から話しかけると良いでしょう。

話しかけるという行動は、あなたに興味を持っていますよという意思表示になります。人間は自分に興味を持ってもらうことが好きです。

自分に興味を持ってくれているということは、あなたを特別な人物と思っているということです。

どうでもいい人物だと思っていたら、興味が湧かないですし、話しかけようとも思わないと思います。

ですので、話しかけるということは、相手の自己重要感を高めるのに有効な方法なのです。

些細な変化に気付いてあげる

5つ目のポイントは『些細な変化に気付いてあげる』ということです。

相手の些細な変化に気付いてあげるということは、これも先ほどの話しかけるということと同様に、相手に興味を持っているという意思表示になり、部下の自己重要感を高めてあげる行動になります。

しかし、部下の些細な変化に気付くためには、本当の意味で部下に興味を持っていないと難しいものです。

「部下の今日の体調はどうかな?」とか「部下は今どんなことを考えて仕事してるのかな?」とか、トコトン部下を観察して考えることが重要になってきます。

ですが、そんなに部下のことばかり考えることが自分に出来るかなあと思う方もいるのではないでしょうか?

でも安心して下さい。

今までのお伝えしてきたポイントを実践していると、段々と部下のことが好きになってくるはずです。

部下の話を最後まで聞いて、部下と真剣に向き合う。

部下にプラスの言葉をかけ続けて、部下の成長を引き出す。常に笑顔で接することで、部下もみんな笑顔で働いてくれる。

自分から部下に話しかけ、部下のことをより深く知ることが出来る。

こういった行動を続けていくことで、部下を大切に思う気持ちが高まっていきます。

部下を大切に想い、興味が出てきたら、自然と部下のことを考えてしまいます。

そうすると、今日の部下はあんまり体調が良くなさそうだぞ? といった変化に気付けるようになります。

このような変化に気付いて、部下に「今日はあんまり体調がよくなさそうだけど、何かあったの?」と話しかけてあげましょう。

そうすることで部下は、自分に興味を持ち心配までしてくれている、自分の事を大事に思ってくれていると感じます。

本当に体調が悪ければ、悪化する前に早退をすすめるといった、部下を気遣う行動にも繋がります。

また、体調以外にも髪型の変化や服装、身につけているものの変化にも気付いて話しかけてあげると良いでしょう。

ただ、このような些細な変化に気付いて話しかけるとセクハラだと受け取られる危険性もありますので、それは相手に合わせて使い分けるようにしましょう。

まとめ

今回は、部下をマネジメントする際に重要なことをお伝えしてきました。

部下を褒める、叱るといった表面上の行動にとらわれるのではなく、コミュニケーションの前提となる『信頼関係』をしっかりと築くことが一番重要ということでした。

また、信頼関係を築くために、すぐに実践出来る5つのポイントとして

  1. 部下の話を最後までよく聴く
  2. 常にプラスの言葉で返す
  3. 笑顔を絶やさない
  4. 自分から話しかける
  5. 些細な変化に気付いてあげる

ということをお伝えしました。

部下としっかりとした信頼関係を築き、マネジメントをするということが、部下の成長を促し、モチベーションを上げ質の高い仕事をしてもらうことに繋がります。

その結果、組織の生産性は上がり、成果も出しやすくなります。

組織の雰囲気はより良いものになり、働きやすい職場環境作りもすることが出来ます。

人間関係で悩んでストレスを抱えてしまう部下も少なくなり、自殺をしてしまう人たちも減っていくことでしょう。

上司であるあなたのマネジメント次第で、多くの変化が生まれます。

是非とも、本日お伝えした5つのポイントを明日から実践して、より良いマネジメントをしていってもらえると嬉しいです。

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