3つの基本であなたのコミュニケーション能力が劇的に向上する

3つの基本であなたのコミュニケーション能力が劇的に向上する

コミュニケーション能力は、企業で働く時に強く求められる能力です。
それを裏付けるデータとして、経団連が毎年秋に企業に対して新卒採用に関するアンケート調査を行っているのですが、その中に「選考時に重視する新卒社員の能力」という項目があり、13年連続で1位となった項目こそが「コミュニケーション能力」です。
ではなぜこれほどまでに、コミュニケーション能力が強く求められているのでしょうか。

このアンケートでは2位以降主体性、協調性、チャレンジ精神、誠実性と続いていくのですが、コミュニケーションを行うためには3位に挙げられた「協調性」が必要となりますし、2位に挙げられた「主体性」を持って、自己表現をしないことには、あなたの思いは相手には伝わりません。さらに意思疎通を行いお互いわかり合うためには誠実で倫理的なコミュニケーションが求められますが、5位の「誠実性」のほか、この調査では「倫理性」も8位に挙げられています。また、ゼロからのコミュニケーションを行うためには積極的な行動が必要になりますが、「積極性」に相当する「チャレンジ精神」が4位に挙がりました。
すなわち、コミュニケーション能力を持っている人であれば、他に必要とされる能力も持っていると考えられますので、この能力が重視されているのです。

そこでこの記事では、コミュニケーションを円滑に進めて誤解が生まれないようにする基本ノウハウを3つご紹介します。

この記事の内容はWAKE UPの授業動画で公開中です

ノウハウ1:マンドとタクトを理解したコミュニケーション

「マンド」と「タクト」は、あまり知られていませんが、それぞれが心理学の概念です。
ただし決して難しい概念ではなく、誰もが通常のコミュニケーションを行う際に無意識にマンドとタクトを用いた会話を行っています。マンドとタクトの意味を知って意識することで、誤解を招かないコミュニケーションができます。

そもそもコミュニケーションで大切なことは、「何を言うか」の前に「何を伝えられたか」です。どんなに立派なことを言っていても、相手に伝わらなかったり、誤解をされてしまっては意味がありません。
コミュニケーションにおける誤解は、一方が言ったことに対して相手が違う理解をすることから始まりますが、この誤解を防ぐための伝え方の一つがマンドとタクトです。

「マンド」とは、要求や命令活動を伴う言語活動のことです。
「タクト」とは、出来事や事象を説明する言語活動のことです。

例えば、子供が「ゲーム機が欲しい」と言うのはマンド表現で、「これはゲーム機です」と言うのはタクト表現です。ここには誤解が生まれる様子はありません。
しかし、お茶の入ったペットボトルとスポーツドリンクが入ったペットボトルが目の前にあるとき、「お茶」と言うだけでは、マンドとタクト両方の意味を持つ曖昧な表現になってしまいます。同様に、夏の会議室で「今日は暑い」と言うと、相手からすると「クーラーをつけろ」という要求のマンドか、「今日は昨日より暑いですね」というタクトかが判別できません。

日本語に特有な、短いフレーズで主語を省いた会話では、話し手と聞き手で理解と意味の差が生じる曖昧な表現になりかねません。
マンド表現は相手に行動を促す意味を持ちます。そのため、話し手がタクトで言っているつもりでも、相手に「行動しろ」という意味のマンドと理解されれば、相手を不快にさせてしまう可能性があります。
これが単なる誤解であれば、コミュニケーションを続けることで意思の疎通を図ることもできますが、誤解を超えて感情を害してしまうと、その先のコミュニケーションを続けても修復不可能になってしまうかもしれません。

ですので話し手には、自分が伝えたいことが「マンドなのかタクトなのか」を意識して、誤解が生まれないような会話を心がけることが必要となります。
こういった表現を今まで意識したことがない人が、いきなり意識しようとしてもすぐに会話はできないかもしれません。ただし誤解が起こるということだけでも知っておくと、相互理解を深める助けとなり、コミュニケーションを円滑にすることができます。

ノウハウ2:アサーティブなコミュニケーション

アサーティブ(assertive)とは、「自己主張する・断定的な」を意味する英語で、アサーティブなコミュニケーションとは、「自分の主張を明確にしながら、他人を尊重して攻撃しない言い方」のことです。
どんなに親しい間柄でも、一方的に要求や命令を突きつけると、相手を傷つけ不快にさせてしまいます。アサーティブな会話を行うことで、自己主張をしながらも、相手を不快にさせないコミュニケーションをすることができます。

軍隊などの指示系統を明確にする組織においては、要求が明確なだけの伝え方でも、特に問題にはなりませんが、ビジネスの世界では、たとえ上司と部下の関係であっても、聞き手が不快になる要求のコミュニケーションしかできないのでは、その組織は長い目で見ると弱体化してしまいます。これは上下関係や社内外を問わず同じことが言えます。

現代はモノ余りの時代と呼ばれていますが、そういう時代では号令だけかけても業績は上がりません。個々の社員がマーケットにあわせて、自らの知恵や能力を発揮させられる組織運営でなければ、成果を上げることはできないでしょう。上意下達式のコミュニケーションでは、社員のモチベーションが下がってしまい、能力を発揮させられません。

アサーティブなコミュニケーションの具体例を、禁煙スペースでタバコを吸う人物に対する注意で説明していきます。

まずはアサーティブな会話を行うコミュニケーションの良い例です。
「私は気管支が弱く、タバコの煙があると気管支の病気が悪化します。ここは禁煙スペースなので、よかったら喫煙スペースで吸っていただけませんか」
良いコミュニケーションには、要求をはっきり伝えつつも、相手を不快にさせない表現を使います。

コミュニケーションの方法を「要求をはっきり伝える・伝えない」「相手を不快にしない・する」で分けると、4通りのパターンができます。

4通りのパターンそれぞれの表現は図のようになります。

禁煙・喫煙程度の単純な問題であれば「ここは禁煙スペースだと思いますよ」のような曖昧な表現でも相手に伝わります。しかしながらビジネスにおける複雑な問題では、何を言いたいかを明確にして、相手にしてほしいことを伝える場合でも、相手の受け止め方を考慮し、不快に思われないような言い方を考えないと、大きな問題に発展してしまう可能性があります。
要求は明確にしながらも相手を不快にさせない表現を使うことは、コミュニケーションを取るときに常に心がけておく必要があります。

ノウハウ3:事実ではなく意見として言うコミュニケーション

同じ内容を伝える場合であっても、「事実」として言う場合と「意見」として言う場合では、後者のほうが聞き手に与える印象が良くなり、円滑なコミュニケーションを取ることができます。

例えば、部署の一人だけ売上が伸びていない部下に対して「あなたの1日の訪問件数は5件だけど、他のみんなは10件訪問している。売上を伸ばすには10件訪問しないと駄目だろう」と言うとします。これは、事実を伝えています。
ただしこの言い方では、言われた部下にとって売上が伸びていないこと、訪問件数が周囲の社員に比べて少ないことは事実であるだけに反論ができず、逃げ場をなくしてしまいます。こういった場合、多くの人は意欲をなくしてしまいます。

一方、同じ部下に対して「5件の訪問件数を10件にするには、1件あたりの商談時間を短くすることと、移動時間が少なくなるように考えて顧客を訪問するほうが良いと思うけど、君はどう思う?」と言ったとします。これは、事実ではなく改善方法を意見として伝えています。

このような形で、事実をストレートに言わず意見として言うことで、モチベーションを下げずに問題点を明確に伝える事ができます。結果、プラス思考のコミュニケーションができます。
相手をネガティブな気持ちにさせてしまうと、その時点で相互理解が途切れ、円滑なコミュニケーションを取ることができなくなってしまいます。

まとめ

悪い形でコミュニケーションを取ろうとすると、意図しない形で相手に大きな誤解や不快感を与えてしまい、信頼関係を失ってしまうことがあります。そういったことにならないよう、良い人間関係を築けるコミュニケーションの3つのノウハウを紹介しました。

1つ目は「マンドとタクトを理解したコミュニケーション」
曖昧な表現で相手に知らないうちに誤解を与える言い方をなくすことができます。特に日本語表現の場合は、主語を省略して誤解を生みやすいので、重要なノウハウです。

2つ目は「アサーティブなコミュニケーション」
相手を不快にしてコミュニケーションが途切れ、人間関係が悪化することを防ぎます。

3つ目は「事実ではなく意見として言うコミュニケーション」
相手を不快な気持ちにさせることなく、問題点を改善する方向にコミュニケーションを発展させられるノウハウです。

これらのノウハウを活かすことで、円滑な意思疎通ができるようになりますので、あなたのコミュニケーション能力が劇的に向上します。

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