ビジネスパーソンに「数字力」が必須である理由

ビジネスパーソンに「数字力」が必須である理由

ビジネスで大切な数字は3つあります。
それは「売上」「経費」「利益」です。

そんな事誰でも知ってるよ、と思われるかもしれません。しかしながら多くのビジネスマンがみているこの数字は、経営者層は違う支店でみていることをご存知でしょうか。一流のビジネスマンを目指すのであれば、表面的な数字だけでなく、経営者層と同じ視点で、数字の本質を知り正しい数字を導き出す必要があります。

例えば、会社などに雇われて仕事をしている人が、自分の関わった売上で得られた利益が100万円だった場合、経営者の視点で見ると利益は60万円程度だった、ということもあります。この場合、本人の自己評価が100万円だとしても、会社からは60万円分の評価しかされていません。
表面的な数字だけしか見えていない場合は、自分の正しい価値を把握することができないということになります。それはすなわち、自分の価値を正しく高めていくことができない、ということに繋がります。
このようなことが起こらないようにするためにも、数字を算出する前にいくつか知っておかなければならないことがあります。

今回は、ビジネスで大切な3つの数字の見方を知ることによって、自分の市場価値を正しく高めていく方法をご紹介します。

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ステップ1 ビジネスに関係する3つの数字とは?

ビジネスで最も大切な数字は「売上」「経費」「利益」の3つです。

この3つの数字に関しては「そんな事わかっているよ」と思う人もいるでしょう。しかし、本当に理解できていると、自信を持って言えますでしょうか。
単純に考えれば、自分がこなした仕事の売上が自分にとっての売上であり、その仕事にかかった費用が経費ということになるでしょう、そして売上から経費を差し引いたものが利益ということになります。
しかし、経営者や上司はそのように見てはくれません。「売上」「経費」「利益」という数字はそれほど単純なものではないのです。

また、この3つの数字が持つほんとうの意味を理解していなければ、自分の正当な価値を導き出すことができません。自分の正当な価値を導き出すことができなければ、あなた自信の自己評価と会社からのあなたへの評価の間に溝ができてしまいます。
もしそうなってしまうと、「会社から正当に評価されていない」と感じてしまうことで、仕事に対するモチベーションも下がりかねません。すると、仕事で成果も出せなくなり、さらに社内での評価が下がることにもつながってしまいます。

では、このような事態を防ぐためにはどうすれば良いでしょうか。

それには、先ほどの3つの数字「売上」「経費」「利益」を正しく理解して、自分の「正しい価値」を知ることが必要です。
これらの数字を正しく理解するためには、個人個人の数字だけを見ていては駄目で、もっと物事を全体的に見る必要が出てきます。つまり、ミクロな視点ではなく、マクロな視点で物事を見るようにしければならない、ということです。

これは、経営者の視点に近づくということでもあります。経営者の視点に近づくということは、会社の利益を考えられるようになる、ということです。
目の前にある表面的な部分だけを見ているうちは、できるビジネスマンにはなれません。経営者の視点に近づくということは、会社にとって必要な人材になるということに直結します。会社にとって必要とされる人材こそが、できるビジネスマンといえるでしょう。
そして繰り返しになりますが、会社にとって必要とされる人材になるためには、「数字力」を持つことが必要となるのです。

それでは、数字力をつけるために必要な最初のステップをご紹介させていただきます。

あなたはご自身の給料を把握していますか?
会社があなたに支払っている費用は、給料だけではありません。例えば、社会保険料があります。サラリーマンの場合には、毎月給料から社会保険料が引かれています。社会保険料というものは、サラリーマンと会社が半分ずつ出し合っています。会社からすれば、これらの費用もあなたへと支払っている費用のひとつになります。
他にも、毎日の仕事で当たり前に使っているデスクや椅子、パソコンなどの備品を始め、電気代や家賃、社用車の維持費やガソリン代に至るまで、一人ひとりに支払う費用は多岐にわたります。
社員の人からするとこのような考えはしないものかもしれませんが、経営者にとって人を雇うということは、これらの費用のことまで考えなくてはならず、とても大変なことなのです。
ここで大切なのは、会社が自分に支払っているお金を正確に算出することではなく、自分が思っている以上に会社は多くのお金を自分に支払っていることを認識することです。

以上のような費用があることを踏まえて、ご自身の毎月の売上はどのように映りますか?会社にとって十分なものとなっているでしょうか。
それではこれから、数字力を身につけるために必要な考え方を具体的に説明させていただきます。

ステップ2 目の前の仕事だけが売り上げではない(常に顧客の潜在ニーズを探す)

ビジネスにおいて大切な3つの数字、まずは「売上」について見ていきましょう。

売上というものは販売価格のことです。こちらの商品やサービスを顧客が納得できる価格で販売した時に、初めて売上が立ちます。自分としても売上が立つと安心するでしょう。
しかしここで大切なことがあります。それは、目の前の売り上げだけにとらわれてはいけないということです。
新規顧客と取引が始まった場合に、最初から大きな取引が行われることは少ないはずです。相手からしても、自社がどの程度の仕事を行うことができるのかを把握しておきたいと思うでしょうし、力量を見極めたいと思うからです。
そのため、まずは小さな取引から始まっていき、徐々に信頼関係が築かれていき、仕事が増えたり高単価の仕事を受注できるようになってくることがほとんどでしょう。
それなのに目の前の売り上げだけを喜んで安心しているようでは、他社との競争に負けてしまいます。
まず今回の売り上げが何を意味していて、どのような意図があるのかを考える必要があるのです。

特に新規顧客の場合には、気をつけなければいけません。新規顧客の中には今後大きな売上をもたらしてくれる存在になってくれる企業もあるからです。では、新規顧客と取引を開始するときにどのような点を注意深く観察すれば良いのでしょうか。
まず相手企業の規模を知らなければいけません。いくら取引を頻繁に行っていても、相手企業の規模が小さければ一回の取引額はそれほど大きくはありません。
逆に、相手企業の事業規模が大きい場合には、今回の仕事の後ろに多くの仕事が隠れている可能性が高くなります。この仕事をいかに引き出すことができるのかが大切になってくるのです。
では実際に、どのようにして引き出せばいいのでしょうか。

顧客にとって大切なのは価格だけではありません。もちろん価格第一の顧客も存在します。しかしそこに注力しすぎると、低価格競争に身を置くことになってしまい、こちらの利益を削ることになりかねません。
そうならないためには、競争相手でもある同業他社と価格以外の部分でも勝負していかなければいけません。当然、商品のクオリティといった部分も大切になってくるでしょう。また、担当者の動きや対応力も大切になってきます。顧客はこれらのことを総合的に考えて取引相手を選ぶのです。
新規顧客の場合、こちらの力量を試す意味も込めて、まずは小さな仕事から取引を始めます。その時に利益が少ない仕事だからといってそれなりの対応をしていると、先に繋がりません。
もし顧客の事業規模が大きな時には、今回の仕事の裏に眠っている仕事をどうやって引き出すのかを考えながら取引しなければいけないのです。
そして、眠っている仕事を引き出すためには待っているだけではいけません。こちらから提案していくのも一つの方法となります。顧客の事業内容を考え、顧客にとって必要となる商品や、あったらいいなと思われるような商品を、こちらから提案していく必要があるのです。
提案をしていくためには顧客の話をよく聞き、顧客の立場になって考えることが大切になってきます。この姿勢が顧客に伝われば、顧客も協力的になってくれるかもしれません。
どのような部分に不満を感じているのか、当面の課題は何か、このような話を聞き出すことができるようになれば、一歩前進したと思って大丈夫です。

目先の売り上げもとても大切です。しかし、売上という数字を意識しながら仕事をするのであれば、目先の売り上げだけにとらわれていてはいけません。目先の売り上げだけを追いかけて終わってしまう、これでは先につながらないのです。
長い目で見た時に、自社にとって大切な顧客になるのか、そうではないのか、厳しい言い方になってしまいますが、顧客の選別も大切になってくるのです。
もちろん目の前の顧客をぞんざいに扱うという意味ではありません。顧客に対しては、常に真摯な態度で向き合わなければいけません。
ここで言う選別とは、それぞれの顧客に対してのアプローチの仕方ということになります。
もし自分の売り上げを上げていきたいと感じているのであれば、顧客の選別を行い、それぞれの顧客に合ったアプローチをしていく必要があるのです。
売り上げアップのためには選択と集中という部分も大切な要素となってくるのです。 

ステップ3 直接経費と間接経費

それでは引き続きビジネスにおいて大切な3つの数字の2つ目、経費について見ていきましょう。

経費は大きく二つに分けることができます。それが「直接経費」と「間接経費」です。
二つの用語を会計的な視点で見ると、直接経費は事業や製品に直接関係している費用、間接経費は事業のために必要な経費ではあるが事業や製品に直接関係している費用ではないものとなります。
ここでは会計的な視点ではなくて、社員一人ひとりが意識するための経費として考えるので、直接経費は自身の売上を確保するために必要となる費用、間接経費はそれ以外の費用と定義させていただきます。

それでは二つの経費の中身を詳しく説明させていただきます。

まず直接経費ですが、製品を作るのに必要となる費用のことと考えてください。これは分かりやすく言うと仕入費用のことです。また打ち合わせなどに社用車を使用する場合には、ガソリン代なども必要になりますし、打ち合わせに喫茶店などを利用する場合には、それらの費用も必要になるでしょう。しかしこれらの費用は間接経費に振り分けます。
直接経費は仕入費用だけにする、それによって管理が楽になるという利点があります。

続いて間接経費の項目です。こちらの項目を意識している社員の数が少ないことが、経営者にとって頭を悩ませる部分でもあります。
例えば、あなたは会社の家賃を意識したことはありますか?自分が使用している備品の金額を意識したことがありますか?当たり前ですが、これらの費用を賄っていかなければ、会社を存続させていくことはできません。そして、その費用も社員一同が力を合わせて賄って行かなければいけないのです。
自分の売り上げを正当に評価されていないと感じている人は、一度決算書などを見せてもらうなどして、自分にとっての間接的な経費を確認してください。それらの金額が小さくないことを知れると思います。

では、自分の正当な評価を知るためにはどうすればいいのでしょうか?

決算書を見せてもらえるのであれば、一度決算書を確認してください。そこには全ての経費が記されています。地代家賃という勘定項目を見れば、一年間の家賃を知ることができます。また、車両費を確認すれば1年間にかかった車の維持費を知ることができます。
その金額を社員数で割れば、一人当たりの間接経費が見えてきます。この間接経費には自分の人件費も含むようにしましょう。もちろん会社が負担している社会保険料も含みます。
決算書を確認することによって、社員一人あたりが負担すべき間接経費を算出することができるのです。
会社を存続させていくためには多くのお金が必要なことが理解していただけたと思います。
自分が正当に評価されていないと考えている人の多くが、この間接経費を意識していないようです。

会社に勤めている以上は、会社に利益をもたらさなければいけません。
なぜならば、会社に利益を残して初めて誰からも必要だと認められるようになるからです。
あなたが会社からもらっているのは給料だけではないということを、しっかりと覚えておく必要があります。

ステップ4 正しい利益を把握して、自分の価値を高める(経営者に近い視点を身につける)

それでは最後に、ビジネスにおいて大切な三つの数字の3つ目「利益」について見ていきましょう。

利益とは、売上から経費を差し引いたものです。会計上では利益にはいくつかの種類が存在します。
それが「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期利益」「当期純利益」となります。

売上総利益とは、売上から売上原価を差し引いたものです。純粋に商品によって得ることができた利益といえます。
続いては「営業利益」こちらは会社の本業によって得ることができた利益となります。先程の売上総利益から、販管費を差し引いたものとなります。売上総利益とは、会社の本業によって得ることになった利益のことなのです。
続いては「経常利益」こちらの経常利益は本業以外で得ることになった利益を合わせた利益のことです。例えば、株の取引で得た利益などがこれにあたります。また受け取った利息も含まれます。一方の営業外費用には、支払利息などが存在します。経常利益の求め方は「営業利益+営業外収益ー営業外費用=経常利益」となっています。
そして「税引前当期利益」この税引前当期利益に税率を掛けて税金を算出します。経常利益との違いは固定資産売却益のような特別な利益や損失を加算しているという点です。
最後に「当期純利益」があります。当期純利益は税引前当期利益から算出された税金を引いた金額となります。つまり、1年間で純粋に会社に残ったお金ということになります。

このように、利益といっても会計視点で見ると様々なものがあります。

しかし、自分の価値を正当に判断して自分の価値を高めていこうとするビジネスマンにとっての利益とは、売上から二つの経費を引いたものとなります。会計視点で見ると営業利益に近くなるでしょう。この利益をどれだけ大きなものにできるかが、ビジネスマンの評価に関わってくるのです。

多くのビジネスマンが、年度初めに目標を立てることでしょう。しかしその目標は、漠然としすぎていることが多いようです。
例えば、前年比で売上を20%アップする。もちろんこの目標も良いのですが、一歩先を行こうと思えば、利益の額に目を向けるべきです。経費の段で説明した間接経費は、それほど大きく変動するものではありません。そのため、一度算出してしまえば、細かな数字の調整はあっても、それほど大きく考え直す必要はないのです。つまり、間接経費がいくらかかるのかを把握しておけば、自分が達成しなければいけない最低限の売上が見えてくるようになります。
まず、最低限のノルマでもある数字を確定させる。これによって、達成すべき目標額が見えるようになります。直接経費である仕入れ費用も、過去のデータを見ることによって、ある程度推測できます。そして、それもあまり変動しないはずです。
これらの材料を揃えることによって、年度初めの目標をより具体的に立てることが可能となります。

達成したい数字が見えてくれば、その目標を達成するために何をするべきなのかを細かく設定していくことができます。
月にどれだけの売上を確保するべきなのか?新規顧客の開拓が課題となるのか?既存の顧客との取引を活性化させるべきなのか?
目標が具体的であればあるほど、達成するための道筋が見えるようになります。
新規顧客の開拓に重点を置いた場合にも、取引を始めてから信頼関係を築くまでにはどれくらいの時間が必要なのか、その間の売上はどこでカバーするのか、そういった問題を解決していかなければいけません。
しかし、考えるための材料を揃えて目標を立てることにより、1年間というスパンで物事を捉えることができるようになります。
そして、長期的な視点で物事を見られるようになった結果、このような事態もあらかじめ予測することができ、準備して備えておくことができるようになります。
具体的な材料を用意して目標を設定するということは、こういった利点もあるのです。

ステップ5 まとめ 日々の積み重ねが結果に繋がる

以上ビジネスにおいて大切な3つの数字について説明させていただきました。
数字というものは、とても便利なものです。なぜなら、誰が見ても共通の認識を得られるからです。しかし同じ数字でも、見る人によっては違う見え方になってしまいます。
経営者から見える売上と社員から見える売上、同じ数字でも頭の中にある利益率には違いがある場合があるということ。このことを理解しておく必要があります。
そして自分の価値を高めたいのであれば、経営者と同じ目線を持つ必要があるのです。経営者と同じ目線を持つためには、日々の業務の中でもっと数字に敏感になる必要があります。これまで見過ごしていた数字にも敏感になってください。

例えば取引先の売上が前年比で下がってきている場合、いち早くそれに気づき、どのように行動するのか、対策を打つならばどういったアクションを起こすべきなのか、気づくのが早ければそれだけ行動も早く起こせるということになります。そしてこういった行動がその後を大きく変えていくのです。
このような力は簡単に身に付けられるものではありません。毎日の生活の中で数字力を養っていく、その結果備わってくるものなのです。ビジネスにおいて大切な三つの数字まずはここからスタートしてみてください。

数字力を身につけることによって得られるものは数多くあります。例えば数字が見えるようになってくれば優先順位に悩む必要がなくなります。自分にとって現在の最重要課題は何か、これらのことも数字を通して知ることができます。そして優先順位が明確になれば何に注力して行けばいいのかも明確になります。あれもこれもと手を出してしまうと、最終的にはどれも中途半端になってしまうでしょう。
何が大切なのか、それを見極める能力もビジネスマンには必要な能力です。

また数字を意識することによって、今までよりも結果を意識することができるようになります。そうすると結果を求めるために濃密な時間を過ごすことになります。結果を意識することによって、無駄な時間を過ごすことが少なくなるはずです。
できるビジネスマンとそれ以外のビジネスマンの最も大きな違いは、時間濃度の違いです。できるビジネスマンは濃い時間を過ごしています。それは優先順位を明確にして数字を利用することによって、具体的な結果をイメージできているからです。
具体的な結果を意識できるようになるということは、結果を出すために必要な能力です。漠然としかイメージできないものにはそれなりの結果しか付いてきません。

あなたが思っているよりも、上司や経営者はあなたのことを見ています。あなたが日々の努力を怠らず数字力を身につければ、必ず上司や経営者の方から行動を起こしてきます。あなたのことを正当に評価してくれます。なぜならば、会社にとって優秀な社員こそが、かけがえのない財産だからです。もしそれに気付かないような上司でも問題ありません。数字力を身につければ結果がついてきます。その結果の前では誰もが意見などできなくなるのですから。まして経営者ともなれば優秀な人材の価値をわかっています。優秀な社員を手放さないためにも、ふさわしい報酬と仕事を用意してくれるはずです。
そしてそのような状態になっているということは、間違いなくあなたの市場価値は上がっているはずです。当然新たなステージへと旅立つのも選択肢の一つになるでしょう。

自分の価値を高めたいのであればまずビジネスにおいて大切な3つの数字を意識してください。そして日々の中で数字力を身につけていくのです。
その変化は必ず数字に表れるはずでしょう。

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