飲み会のマナーって本当に役に立つの?現役バーテンダーが解説します

飲み会のマナーって本当に役に立つの?現役バーテンダーが解説します

「ビールを注ぐときはラベルを上に」や「お酌の受け方」などに代表される「飲み会のマナー」ですが、「本当に必要なの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、恵比寿のバーでバーテンダーとして働き、日々多くのお客さんを見ている筆者が、よく見聞きする飲み会のマナーについて考察しつつ、現場で学んだ本当に役に立つマナーをご紹介していきます。

世間一般にいわれている「飲み会のマナー」は正しい? 正しくない?

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はじめに、世間一般でいわれているマナーについて考えてみましょう。試しに検索してみると、以下のような項目がよく登場します。

  • 上司は上座に、部下は下座に座る
  • お酌をするときは瓶を両手でもち、ラベルを上に
  • お酒が飲めなくても、グラスに口だけはつける

どれも一度は聞いたことがあるようなマナーですね。

まず上座・下座問題ですが、これはケース・バイ・ケースとしかいえません。

最近では分煙の飲食店も増えたので、喫煙スペースの近くに座りたい場合もあるかもしれません。覚えておいて損はありませんが、素直に守るだけでは通じないマナーだといえるでしょう。

次の「お酌をするときは瓶を両手でもち、ラベルを上にして注ぐ」ですが、ほかにも「注ぎ終わるときには瓶を回転させビールを切る」「ビールは注ぎきらずに『お残りちょうだいします』と自分のグラスに注ぐ」など、さまざまなタイプが存在します。

このマナーは、よく「なんでそんなことをしなければいけないんだ」とSNSなどで批判の対象にされがちですが、筆者としては有りだと考えています。

飲み会に慣れていない若い方は「古くさいな、面倒くさいな」と感じるかもしれませんが、ラベルを上にしてビールを注ぐだけで、できていない人よりも心証がよくなるとしたら、非常にコスパがよいとは思いませんか?

またマナーの面以外でも、ラベルを上にして注ぐことで所作が綺麗に見えるという効果があります。会社の飲み会以外でも役に立ちますので、覚えておいて損はありませんし、すぐに自然にできるようになりますので、苦にもなりません。

あまり言及されませんが、注ぎ終わって瓶を置くときも、飲んでいる人にラベルを向けましょう。テーブルの景色もキレイになりますよ。

最後に、「お酒が飲めなくても、グラスに口だけはつける」についてですが、マナーというよりはアルコールが苦手な方にとっては使えるテクニックです。ただし、下戸の方は絶対に無理をしないでください。

どんな場所、シチュエーションでも使える「本当の」マナーとは?

上記のような飲み会のマナーは「お酒が飲めなくても、グラスに口だけはつける」など、今ではあり得ないものもありますが、使えるものも多々あります。頭ごなしに「面倒くさい」と否定するだけでなく、自分で考えて守るべきか否かを判断することが重要です。

次の項目では、飲み会以外でも使える会話に関してのマナーなどをご紹介していきます。

相手を不快にさせない聞き方は「相づちの打ち方」にあり。一人称の話をしないことも重要

マナーとは、礼儀作法のことですが、言い方を変えれば「相手を不快にさせず、気持ちよく過ごせるようにするテクニック」のことです。

そこで重要なのが、相手を不快にさせない会話のテクニック。こう書くと難しく感じてしまうかもしれませんが、話題がなくても、話し下手の人でも、誰でも今日からすぐにできる秘策があります。

それは「オウム返しで相づちを打つ」ということ。たとえば

「今朝のことなんだけど」

「はい」

「目覚ましがならなくて」

「はい」

ではなく

「今朝のことなんだけど」

「今朝のこと」

「目覚ましがならなくて」

「目覚ましが」

と返してみてください。文字で書くと冗談のようですが、嘘かと思うくらい話が盛り上がりますし、話しているほうもだんだんと機嫌がよくなっていくはずです。

また「一人称の話」をなるべく控えるのも重要です。

要は「自分の話ばかりしない」ということで、カウンターのなかでお客さまの会話を聞いていると、喋っているほうは気持ちがよくて気付かないけれども、聞かされているほうはうんざりした顔をしていることが多いものです。

とにかく、なるべく相手に喋らせることがポイントです。おおげさなリアクションや突っ込みは必要ありません。オウム返しをするだけで相づち・共感を示すことができます。これは上司だけでなく、同僚や友人、恋人などの間柄でも使える手法ですので、覚えておいて損はありません。

飲み会は同僚や店員に対してのマナーを徹底すべき

飲み会でマナーを守るべき対象は、上司だけではありません。同僚や部下、働いている店員、他のお客さまに対しても気を使うべきです。

上司には丁寧に対応しながらも、同僚の愚痴を言ったり、部下を顎で使ったり、店員に横柄な態度をとったり、隣のお客さまが嫌な顔をしているのに大きな声を出したりする人は少なくありません。

実際に現場で見ていると、上司にばかり気を使って、他の人への気配りが雑になってしまう方はとても多く、自分が気付かないうちにどんどん周囲からの評価が下がっている人に対しては、赤の他人であるのに思わず同情してしまいます。

四方八方に常に気を配れとは言いませんが、その空間にいるすべての人に対して嫌な思いをさせないというのが、マナーを守るうえでもっとも重要なポイントです。

何も難しいことはありません。「人の嫌がることをしない。迷惑をかけない」「悪口を言わない」「話は最後まで聞く」など、小学校で教えられたことを守るだけで、場はグッと平和に、楽しく、有意義になります。

2軒目はどうする?少人数でバーに入ったときの立ち回り方

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大人数での飲み会のあとは、少人数でカラオケやバーに繰り出すこともあるでしょう。

本項では筆者の経験を活かして、2軒目としてバーに入ったときの立ち回り方や、ありがちな失敗と回避法などを簡単に解説していきます。もちろん、1軒目でも、仕事の飲み会以外でも使えるネタですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

カクテルは頼まなくてもOK!バーでのスマートなオーダー方法とは

「バーに行ったら何を頼んでいいかわからない」「カクテルやウイスキーの名前がわからない」といった質問をよくされますが、何も知らなくても問題ありません。

むしろ、そういったお客さまにバーを好きになってもらうのがこちらの役目です。バーテンダーの語源は bar (酒場)と tender (世話する人、相談役)という由来もあるくらいです。

初めて入る店であれば、初来店であることを伝え、おすすめを聞くとよいでしょう。その際、ざっくりとした好みを伝えればモアベターです。カクテルであれば甘め、炭酸系、アルコール弱めなどの単語で大丈夫です。

ウイスキーであれば、飲みやすい、甘め、香りがよい(強い)などと伝えていただければ、こちらも提案しやすくなります。

いっぽう、上司や同僚の行きつけのバーだった場合は、一緒に行った人におすすめを聞くのもよいでしょう。同行者が店員と顔見知りであれば、持ち上げつつ話のタネにもなります。ここでも、相手に喋らせ、オウム返しで相づちを打つテクニックが大いに使えますので活用してください。

寝ない、吐かない、グラスを倒さない。ついやってしまいがちな失敗に注意

お酒を飲んだらついつい飲みすぎてしまう。これは仕方がありませんが、飲みすぎて人に迷惑をかけてしまうと、バーテンダーにも同席した相手にもよい印象を与えません。人に連れて行ってもらった場所ならばなおのことです。

バーでやってしまいがちな失敗については、声が大きくなる、トイレから出てこなくなる、吐く、寝る、グラスを倒すなどさまざまですが、いずれも非常によろしくありません。これは店側の迷惑ではなく(迷惑ですが)、ほかのお客さまの迷惑になるからで、前項にも通じるマナーの問題です。

これらはすべて飲みすぎないことにより回避できますが、酔ってしまったら自制も難しいものです。ですので、自分が「酔っ払っている」と少しでも感じたら水を頼んでください。そして、お酒と同じペースで水を飲んでください。これができているうちはまだ大丈夫です。

また「酔いすぎてしまったので帰る」としっかり伝え、帰宅するのも非常におすすめです。酒量も多く、深い時間であれば上司のお酒の強さにもよりますが、記憶がない可能性が高く、帰ってもまったく問題ない場合もあります。

飲み方以上に、帰り方がスマートなお客さまは、バーテンダーから見てとても素敵です。

ここでも結局、「人の嫌がることをしない。迷惑をかけない」といった、小学校で教わったようなことを守るのが重要で、それさえできれば上司や同僚はもとより、他のお客さまや店員からも一目置かれる存在になれることでしょう。

まとめ

上述もしましたが、マナーとは「相手を不快にさせず、気持ちよく過ごせるようにするテクニック」です。「飲み会のマナー」といわれると、面倒くさくて堅苦しいイメージがありますが、極論を言ってしまえば「人の嫌がることをしない。迷惑をかけない」ということに尽きます。

最低限の守るべきポイントさえ抑えておけば、相手の機嫌はよくなります。相手の機嫌がよくなれば、自分の機嫌もよくなり、自然と場の空気もよくなるものです。

飲み会のときやバーに行く際に、本記事が参考になれば幸いです。もちろん、ビジネスの場でも応用できるマナーやテクニックですので、ぜひ使ってみてくださいね。

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