組織文化をつくる人材マネジメント方法

組織文化をつくる人材マネジメント方法

会社組織は一人ひとりの集合体です。

組織全体の風土づくりをするためには、チームメンバーの一人ひとりが自分の力を発揮しているという自覚を持てること、目標を全員が理解し、チームに貢献したいと思えることが重要です。

そのために、リーダーがどうマネジメントすべきなのか、3つのポイントをお話しします。

チームを育てるマネジメント 3つのポイント

①目標を共有すること

会社には企業理念やビジョンがあります。

その大きな理念やビジョンは会社全体の目標です。その目標を一人ひとりに落とし込んで、具体的にしていくことが必要です。

そして目標設定を行うときに注意すべき5つのポイントの頭文字をとったものがビジネス用語でもある「SMART」です。

SMARTの5つのポイントを確認していけば、目標設定が明確になり、行動につながります。

なぜ、SMARTを意識したほうがよいのでしょうか。

組織内のメンバーは経験値も価値観も違います。

チームの目標がそれぞれの行動につながらないと曖昧になり、なんとなくわかっているだけで終わってしまいます。
そして行動につながらないと達成感も生まれません。

部下の経験値によって、目標設定も違います。あいまいではなく、SMARTな目標設定ができるように部下と面談の機会などをつくってサポートしていくことをお勧めしています。

たとえばフライトの現場でいえば、新人は業務の基本を身に着けることが必要です。

それを半年間で身に着けることができるように具体的な項目が提示されます。

ただ、個々によって得意、不得意なことがあるので、それをどのようにレベルアップすればよいか、アドバイスしながらできていることをチェックリストで確認していきます。

新人の場合は課題が多いので、自信を失いがちです。誰もが初めからできるわけではありません。

励ましながらできているところを理解し、その上で改善点を具体的にし、ひとつずつクリアーにしていくことが成長につながります。

②対話できる場をつくる

日ごろは業務に忙しく、部署ごとや雇用形態によって個々の考えや価値観を共有できる場を持てないと思います。

あえて、そのような場をつくっていくことがリーダーの役割ではないでしょうか。

「会議」とざっくばらんなアフターファイブの「飲みにケーション」、その間のような「対話の場」です。

今振り返ると前職の経験でとても重要だったと感じたのは、破綻の危機的状況でフライトのチームメンバーと対話の場をつくったことでした。

日々、経営状況が悪化しているという報道がされる中、厳しい目を向けられるフライト現場で客室乗務員のメンバーのモチベーションをどう維持していけばよいのか、私自身もチーフパーサー(客室責任者)として悩みました。

なぜかというと、フライトは人がつくるものですので、客室乗務員一人ひとりの心理面が接客サービスの品質に影響することがわかっていたからです。

そこで、到着便の後に行われるブリーフィングという反省会のような場で、全員の気持ちを話してもらいました。

愚痴ではなく、「大変だと感じていること」「会社に対して思っていること」「お客さまへの思い」など、それぞれがそれまで言えなかったことを話してもらいました。

そして、自分たちは精一杯やっていること、を確かめ合いました。涙ながらに語っていたメンバーもいました。

その上で、私からは「まだ現場のわたしたちだからこそ、何かできることがあるのではないか」という質問をメンバーにしました。

すると、その時大量に印刷されていた名刺大のカードに手書きで感謝の気持ちを書き、お客さまにお渡ししたらどうか、という意見などが出てきたのです。

ネガティブな感情を共有し、その上でできることを自主的に実践できたことはモチベーションの維持につながったのではないかと思います。

③役割の認識

それぞれが任された役割を理解し、役割を果たすことによって会社というチーム全体の成果になります。

任された仕事がどのように会社に影響するのか、他部署の役割を理解し、全体を俯瞰してみることができれば、自分の立ち位置がわかってきます。

言われたことだけやっていればいい、ということでなく、すべての業務が重要なのです。

つまり、すべての社員、スタッフメンバーが欠かせない存在であるということです。

私も会社員として雇用されている立場から、独立起業することを意識し始めたとき、全く違う視点から会社や業務をとらえるようになりました。

少し大げさですが、企業は社会に役立つより良い商品、サービスを提供し、対価としてお金を得て、それを雇用している社員と、税金という形でより良い社会を構築するためにお金を回しているということがわかりました。

JAL時代の話に戻ります。

より良いサービスをするために、お客様が何を求めているか、を真剣に考え、リサーチした結果、客室乗務員ともっと話をしたい、というご意見がある、ということがわかりました。

それで、まずは接客中に「ひと言」をプラスしてその後の雑談につなげよう、という独自の取り組みを始めました。

その内容は、拙著『雑談力がアップするひと言の魔法』の中でご紹介しています。

一人ひとりが役割を理解し、価値ある存在であることを認識できていれば最強のチームができると思います。

みなさまの組織、チームづくりのために少しでもヒントになれば嬉しいです。

 

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JAL×フィンランド式 部下を伸ばすリーダーのコミュニケーション術(第2~5回)

 icon-pencil-square 著者プロフィール


水橋史希子

前職は日本航空の客室乗務員として26年間国際線、国内線に乗務し、のべ300万人を接客。

チーフパーサー時代はフライトするメンバーの強みを活かすチームづくりを積極的に行った。

安全指導教官の経験から、チーム内のコミュニケーションがトラブル防止と顧客視点向上に役立つことを確信し、研修事業を行うグロリアタイム株式会社を設立。

ひと言を添える声掛けの大切さを体系化し、接客業に限らず、女性ならではの視点を活かしたマネジメントを必要とする様々な企業で研修を行っている。

一方、保護者や子どもたちを対象に、フィンランドのコミュニケーション教育を参考にした言葉がけや子育て講座を行うフィンランドエデュケーション協会を設立。

子どもたちに学ぶことの楽しさを伝えるボードゲーム「森の社長さん」を開発。

すでにフィンランドの小学校の教材として採用されている。

 

主な著書


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