健康保険料の金額ってどうやって決まってるの? 安くするためには?

健康保険料の金額ってどうやって決まってるの? 安くするためには?

毎月給与から控除されている「健康保険料」ですが、この金額は人によってまちまちで、みんなが同じ金額というわけではありません。

なんとなく「給料の額によって決まってるんでしょ?」と思っていても、具体的にどんな風に金額が算出されているのかはわからないという方もいるのではないでしょうか。

健康保険料の決め方や、安く抑える秘訣とともに、実は、“安ければ安いほどいいとは言い切れない”、健康保険料の豆知識についてもご紹介します。

steinchen / Pixabay

新社会人が初給料の前に健康保険料を計算してみたら

新社会人が会社から渡される契約書には、毎月の支給金額が記載されています。

でも、本当に知りたいのは、実際のところ、手取りでいくらもらえるのかではないでしょうか。そこで、新社会人が初給料をもらう前に、健康保険料がいくらくらいになるのかの目安を知る方法についてご説明します!

健康保険料の金額は、月々の給与額をベースに決まりますが、入社直後は残業代まで含めた具体的な給与額は不明ですよね。

そこで、入社直後の社員は「見込みの給与額」を元に健康保険料が決まることになっているんです。

健康保険料がいくらかは、「基本給」や「各種手当」、「通勤交通費」など、毎月支払われる給与額の合計額と年齢、加入する健康保険組合などの条件によって決まります。

ここでは、「協会けんぽ」に加入している東京都内の企業に入社した、22歳の会社員について考えてみましょう。

基本給は18万円、営業手当が3万円、住宅手当が1万円、通勤費が1万円の場合、月々支給される金額の合計は23万円です。

これを、協会けんぽの「平成30年度保険料額表(平成30年4月分から)」東京都版に当てはめてみましょう。

この社員は、「全国健康保険協会管掌健康保険料」の、「介護保険第2号被保険者に該当しない場合(40歳未満の社員)」にあてはまります。

「報酬月額」の欄に、「210,000~230,000」という項目があるので、見てみてください。月々の保険料は、この行の、「折半額」に記されている「10,890」円です。

健康保険料は4、5、6月の給料で決まる!?

「健康保険料は、4月、5月、6月の給料で決まる」と言われることがありますが、これは本当なのでしょうか?

保険料の決め方と、安く抑えるコツをご紹介します。

定時決定

健康保険料は、毎年1度の「定時決定」で金額が見直されます。これは、4、5、6月に支給される賃金額の平均によって、その後1年間の保険料が決まるという制度です。

「残業時間などによって給与額が前後しているのに健康保険料は変わらない」という事態が起こるのは、このように健康保険料の見直し時期が決まっているからなんです。

つまり、4、5、6月の給与を抑えることができれば、それだけ健康保険料を安くできるということです。

ここで注意したいのが、対象になるのは4、5、6月に「支給される」賃金ということです。4月に支給される残業代が3月の残業分の場合は、3、4、5月の残業を抑えることで、健康保険料を低くできます。

なお、定時決定で変わった健康保険料は、その年の9月分から適用されます。

随時改定

随時改定は、昇給などに伴って行われる健康保険料の改訂のことです。

毎月定期的に支払われる賃金が2等級以上(等級については前述の「平成30年度保険料額表(平成30年4月分から)」を参照)変動する場合に行われます。

随時改定では、支給額に変動があった月を含む3か月分の賃金の平均によって保険料が算出され、その翌月から適用されます。

つまり、4月に昇給があって随時改定を行う場合は、4、5、6月の平均給与額によって決まった健康保険料が、7月の給与から反映されることになります。なお、この場合定時決定はなくなり、随時改定だけが行われます。

自分の「標準報酬月額」をチェックしてみよう!

「標準報酬月額」とは、健康保険料や厚生年金保険料を決めるための基準になるものです。定時決定や随時改定のときに求める「3か月の賃金の平均」を保険料額表の等級に当てはめることで求められます。

標準報酬月額は、さまざまなシーンで利用されることになる数字ですから、一度自分がいくらなのかチェックしてみてはいかがでしょうか。

健康保険料が高いのはデメリットだけじゃない

健康保険料が高いと、「給与からたくさん保険料を引かれるから損!」と思っている方もいるでしょう。

確かに、健康保険料がいくらであっても、病院の窓口で支払う金額は「3割」と、誰でも同じです。しかし、健康保険料が高いことには、メリットもあるのです。

健康保険料が高いということは、それを決めるための「標準報酬月額が高い」ということでもあります。

標準報酬月額は、いざというときの傷病手当金の額にかかわってくるものです。

傷病手当金とは、病気やケガなどで会社を休職しなければならなくなったときに支払われるお金のこと。入院や手術で働けなくなったとき、傷病手当金は大きな助けになってくれます。

昨今話題になることも多いメンタルに関する休職の場合も、傷病手当金が支給されます

標準報酬月額が高く、十分な傷病手当金が支給されれば、安心して治療に専念することができるでしょう。

また、会社員の健康保険料は、半額を会社が負担することになっています。そのため、保険料が高いということは、それだけ会社に多くの金額を負担してもらっているということでもあります。会社勤めのメリットを存分に享受するという意味でも、健康保険料が高く手厚い補償を受けられるのはメリットだといえるでしょう。

会社を退職した場合の健康保険料

会社を退職した場合、健康保険組合からは脱退して、新しく国民健康保険に加入しなおすことになります。

国民健康保険の金額は、住んでいる地域によって大きく異なるため、健康保険料がいくらになるのかは各自治体の窓口で問い合わせをしてみましょう。

なお、退職後2年間に限り、「任意継続」という制度を利用することもできます。これは、会社で加入していた健康保険組合に引き続き加入できる制度で、給与額や住んでいる地域によっては、国民健康保険よりも健康保険料が抑えられる可能性もあります。

ただし、任意継続する場合、それまで会社が負担してくれていた半額分の保険料も自分で払う必要があります。一方で、上限が定められていることから、賃金額が多い人ほど任意継続のメリットは大きくなります。

また、退職後間を空けずに新しく別の会社に入社する場合は、国民健康保険に加入することなく、次の転職先の会社の健康保険組合に加入することになります。

将来家族ができたら健康保険料はどうなる?

いつか結婚して家族を持ったり、両親を養ったりするようになったら、健康保険料はどうなるのでしょうか?

30歳の男性社員が、同じ会社で働く30歳の女性社員と結婚したとしましょう。このとき、夫と妻はそれぞれが会社の健康保険に加入して、自分の保険料を支払うことになります。

では、この後、ふたりの間に子供が生まれた場合はどうでしょうか。

この子供は、夫か妻、どちらかの扶養に入ることになります。扶養に入れることになった夫、あるいは妻の健康保険料がそれまでと変わることはありません。

つまり、何人扶養していても、健康保険料は同一なのです。さらに、妻が退職して夫の扶養に入った場合も、夫の健康保険料は変わりません。

また、親や兄弟姉妹などの収入が少ない(年間130万円以下)場合、各健康保険組合の基準に応じて扶養にいれることもできます

健康保険のシステムは、扶養者が多ければ多いほどメリットが大きいといえるでしょう。

まとめ

何気なく支払っている健康保険料も、算出方法や扶養の仕組みについて知ることで、「なぜ支払っているのか」「どうすればお得なのか」ということがわかるようになります。

いざというときのセーフティネットにもなるものですから、「高い」「払いたくない」とマイナスイメージばかりを持つのではなく、前向きにとらえるようにしましょう!

あなたのキャリアをつくる授業が2000本見放題!

CTA-IMAGE

WAKE UP(ウェイクアップ)は明日から役立つビジネススキルがすぐに学べる、社会人のためのオンライン学習サービス。

  • スキルアップして、仕事ができる人になりたい
  • 同僚に差をつけてキャリアアップしたい
  • ビジネス本よりもコスパ良く効率よくレベルアップしたい

そんなすべてのビジネスパーソンを、応援します。


今なら30日間無料でお試しいただけます

社会人の常識カテゴリの最新記事