退職した後の雇用保険の手続きと失業保険のもらい方ガイド

退職した後の雇用保険の手続きと失業保険のもらい方ガイド

退職した後、次の就職までに時間がかかる場合に役立つのが、「失業保険」です。退職後、いくら失業保険がもらえるのか、また、もらうための手続きはどのように進めればいいのか、さらに、雇用保険加入者が利用できる失業保険以外の制度についても合わせてまとめました。

「知らなかった!」で損をしてしまわないように、知識を身に着けておきましょう!

退職時の雇用保険の手続きの流れ

退職をすることになったら、雇用保険の手続きをすることになります。下記の流れに沿って手続きを進めましょう。

(1)「離職証明書」への記名・押印。

用紙は会社が用意してくれますので、内容を確認して間違いがなければ署名を行います。ただし、この手続きは省略されることもあります。

(2)「雇用保険被保険者離職票(-1、2)」を受け取る。

郵送や手渡しで「離職票」が渡されます。

(3)ハローワークに下記の書類を持って手続きをしに行く。

  • 雇用保険被保険者離職票(-1、2)
  • マイナンバーがわかる書類
  • 身分証明書
  • 証明写真(3.0cm×2.5cm)2枚
  • 印鑑
  • 本人名義の通帳かキャッシュカード

(4)雇用保険受給者初回説明会に参加する。

(5)4週間に1度の割合でハローワークに行って、就職活動の報告を行い、失業の認定を受ける。

(6)7日間の待期期間を経た後、それぞれの方の条件に従って失業保険が給付される。

なお、自己都合退職の場合は3か月の給付制限があるため、その後で給付が開始されます。

なお、雇用保険の受給期間(有効期間)は1年間です。手続きが遅くなると、途中で打ち切られてしまうこともあるので注意しましょう。また、手続きに行かなければ失業保険をもらうことはできません。離職票が届いたら、迅速に手続きを行うようにしましょう。

失業保険はいくらもらえる?

失業保険でもらえる金額は、失業の理由や勤続年数によって異なります。それぞれのケースについて、いくら失業保険がもらえるのか比べてみましょう。なお、すべてのケースで、退職前6か月の給与額は毎月25万円であったと仮定します。

新卒で入社後半年で自己都合退職した場合

入社後半年で自己都合退職した場合、残念ながら失業保険をもらうことはできません。失業保険をもらうためには、1年以上雇用保険に加入している必要があるからです(入社前にアルバイトなどをしていて雇用保険に加入していた場合はこの限りではありません)。

新卒で入社後5年で自己都合退職した場合

離職時の年齢が29歳以下の場合の支給額の計算方法は下記の通りです。

25万円×6か月÷180日=8,333円(賃金日額)

賃金日額を元に、規定の計算式(※)にあてはめて求められる基本手当日額は5,331円です。この計算式は、年齢や賃金日額によって異なります。

(※)基本手当日額= (-3×賃金日額の二乗+69,980×賃金日額)÷70,300

手当を受給できる日数は90日間なので、最大で5,331×90=479,790円の手当を受給できることになります。

新卒で入社後5年で会社が倒産した場合

基本手当日額の計算方法は、入社後5年で自己都合退職した場合と同様です。ただし、受給できる日数が代わり、30歳未満の場合で120日、30歳以上35歳未満の場合で180日となります。

そのため、支給される手当は最大で5,331×120=639,720円(30歳未満の場合)もしくは5,331×180=959,580円(30歳以上35歳未満の場合)となります。

入社後20年で自己都合退社した場合

この場合も、基本手当日額の計算方法は変わりません。受給日数は年齢にかかわらず150日となるため、最大で5,331×150=799,650円を受け取ることができます。

新卒で入った会社を60歳で定年退職した場合

定年退職した場合でも、その後再就職する意思があり、就職活動をするのであれば失業保険を受けとることができます。

この場合の基本手当日額(※2)は、4,600円です。

(※2) (-賃金日額の二乗+18,020×賃金日額)÷16,800と、0.05×賃金日額+4,184のいずれか低い方

定年退職は自己都合退職と同等の扱いになり、給付日数は150日です。そのため、支給額は最大で4,600円×150=690,000円となります。

セクハラ、パワハラ、長時間労働での退職を会社都合にするには

退職の理由が、「自己都合」なのか、それとも「会社都合」なのかによって、失業保険を受け取れる日数には大きな違いが生まれます。さらに、会社都合退職の場合は、3か月間の給付制限もなく、7日間の待期期間が終了するとすぐに給付が受けられます

【自己都合退職の場合】

被保険者期間に応じて、90日~150日

【会社都合退職(特定受給資格者及び一部の特定理由離職者)の場合】

年齢や被保険者期間に応じて、90日~330日

(被保険者期間が1年未満でも90日間の支給が受けられる)

パワハラを理由にした退職や、事業主がセクハラを認識していたにもかかわらず対策をとらなかったことによる退職、長時間労働(残業時間が、離職前6か月間の間に、連続する3か月で45時間/1か月100時間/連続する2か月以上の平均80時間のいずれかに該当する)を原因とした退職については、特定受給資格者に該当します。

これらを原因とした退職を「会社都合」にするかどうかは、基本的に会社と社員の間の合意によって決まります。退職理由は、「離職証明書」に記載されますから、内容をしっかり確認するようにしてください。

会社が提示してきた退職理由に納得がいかないという場合は、ハローワークで相談しましょう。

失業保険以外にもいろいろ使える雇用保険!

雇用保険では、失業保険以外の給付制度も用意されています。どんな制度があるのか、簡単にご説明します。利用できそうな制度がないか、確認してみましょう。

教育訓練給付金

会社を辞めた人だけでなく、在職中の人でも利用できる制度です。厚生労働省が指定する一般教育訓練や、その他の教育訓練経費の一部が支給されます。

具体的には、美容師、助産師、保育士などの資格取得のための講座や、会計に関する講座などキャリアに役立つ講座などが対象になります。実際に通学して学ぶだけでなく、通信教育などでも対象講座があるため、仕事をしながら無理なくキャリア形成に役立てられます。

再就職手当

失業保険をもらっている途中で就職が決まった場合、その後の給付予定分を受け取れないということもあるでしょう。しかし、その場合は一括で「再就職手当」を受け取れます。

「すぐに転職するから」と、失業保険の手続きに行かないと、再就職手当ももらえなくなってしまいますから、退職後は必ず手続きに行きましょう。

就業促進定着手当

「再就職先が決まったけれど、前の給料よりも今の給料が低くなってしまった」という場合に、差額が支給される制度です。利用できるのは、「再就職手当をもらった人」で、「6か月以上再就職先で雇用保険に加入している人」のうち、「規定の計算方法で求められる今の給料が前の給料よりも低い人」です。該当するかも? と思ったら、給与明細などを持参してハローワークで相談してみましょう。

広域求職活動費

失業保険をもらっている人が、遠く(電車の場合往復300km以上)の会社を訪問して転職活動を行う場合に支給されます。ただし、応募する会社はハローワークが紹介した会社でなければいけません。

移転費

失業保険をもらっている人が、ハローワークで紹介された遠方(通勤時間が往復4時間以上かかる場合や、始発時間の都合など交通の便が悪い場合など)の会社に1年以上継続して雇用される場合や、ハローワークが指定した遠方の職業訓練を受ける場合などに支給されます。

まとめ

雇用保険にはいろいろな制度があります。「知っていたらもらったのに!」ということがないように、どんなときにいくらくらいの給付を受けられるのか、概要を理解しておきましょう。また、退職が決まったら早めにハローワークに行って失業保険の手続きを行うことが大切です。

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