国民年金第3号被保険者って一体どういうもの?誰がなれるの?

国民年金第3号被保険者って一体どういうもの?誰がなれるの?

誰もが当たり前に加入している国民年金ですが、具体的にどういう制度なのかについては、「将来年金がもらえる」という程度のことしか知らないという方も多いのではないでしょうか?

原則として、20歳になると国民全員が加入しなければならないのが国民年金です。国民年金保険料の未納は、将来の年金受取額の減額といった問題を引き起こしますから、きちんと納めなければいけません。

ところが、中には国民年金の保険料を支払っていないけれど、年金はしっかりもらえるという人もいるんです。

一体どのような仕組みになっているのか、具体的にご説明します。

nattanan23 / Pixabay

国民年金第3号被保険者とは

国民年金の被保険者(国民年金に加入していて、将来年金を受け取れる人)は、全部で3つの種類に分けることができます。

どの場合ももらえる国民年金の額や計算方法は変わりませんが、加入している人の属性によって、「第○号」という区別がされているのです。

国民年金の3つの種類の違いについてまとめました。

国民年金の被保険者は「第1号」「第2号」「第3号」に分けられる

国民年金の被保険者は、それぞれの方の状況に応じて、「第1号」「第2号」「第3号」の3種類に区分されます。これは、その方の働き方等に応じて自動的に決定されるもので、自由にどの被保険者になるかを選べるわけではありません。

それぞれの被保険者は、「加入できる方」と「保険料の支払い方」が異なります。違いを見てみましょう。

【第1号被保険者】

第1号被保険者は、20歳以上の学生自営業者フリーランス社会保険に加入していないフリーターなど、自分自身で国民年金保険料を納付している人のことです。

支払う保険料は、収入の金額にかかわらず一定です。

【第2号被保険者】

会社に勤めている人や、勤め先の社会保険に加入しているフリーター派遣社員など、厚生年金に加入している方のうち、65歳未満で老齢年金を受け取っていない方です。厚生年金に加入すると、自動的に国民年金にも加入することになり、第2号被保険者となるのです。

支払う保険料は、収入によって金額が異なる厚生年金保険料の自己負担分です(厚生年金保険料は、半額を勤めている会社が負担してくれます)。

【第3号被保険者】

第2号被保険者の配偶者のうち、20歳から60歳までの人の中で、年間の見込み収入が130万円以下の人が第3号被保険者になります。第3号被保険者は、保険料の負担がありません

第3号被保険者の保険料と年金

第3号被保険者の国民年金保険料は、第2号被保険者が一括して負担することになっているため、第3号被保険者自身が負担する必要はありません。

とはいえ、第3号被保険者がいるからといって第2号被保険者の保険料が増えることはありません

配偶者がいてもいなくても、保険料は収入によって定められた一定額です。そのため、第3号被保険者は、実質的に保険料の負担をせずに将来年金を受け取れるということになります。

第3号被保険者の注意点

第3号被保険者になるためには、年間の見込み収入が130万円以下でなければいけません。就職などによってそれを超える金額を稼ぐようになった場合は、第3号被保険者に該当しなくなり、自分自身で国民年金保険料を支払う第1号被保険者となります。

また、第1号被保険者が加入できる「付加年金」にも加入することはできません

さらに、60歳を超えると、夫が会社員であったとしても第3号被保険者で居続けることはできなくなります。このとき、もし国民年金の加入期間に不足がある場合は、任意で第1号被保険者となって不足分を支払うこともできます。

第3号被保険者の届け出を出すタイミングと届出方法

会社員の方が収入のない配偶者と結婚した場合や、扶養している配偶者のいる人が転職をして新しい会社に勤め始めた場合、「第3号被保険者」の届け出はどのように行えばいいのでしょうか。届け出るタイミングと届出方法についてご説明します。

届け先は第2号被保険者の勤める会社

第3号被保険者の届け出は、第2号被保険者が勤務先に「被扶養者(異動)届 国民年金第3号被保険者該当関係届」を提出することで行います。

届け出るのは第2号被保険者で、第3号被保険者自身がしなければならないことは特にありません

ただし、届出用紙には、第3号被保険者になる理由や基礎年金番号を記入する欄があるので、年金手帳などを用意しておきましょう。

なお、配偶者が会社を辞めて新しく第3号被保険者になる場合は、前の会社の社会保険を脱退したという証明書を提出することになります。前職を退職する際にもらえる書類ですから、なくさないようにしましょう。

届出のタイミング

新しく会社に入社した場合は、企業から社会保険に加入するための書類の提出を求められます。

その際、扶養する家族についても問われることになりますから、社員の側から特に申し立てる必要は通常ありません。

もし、社会保険加入についての説明がなかったり、書類の提出を求められなかったりした場合は、自分自身と配偶者の社会保険加入がいつになるのかについて聞いてみることをおすすめします。

一方、結婚や配偶者の退職などの理由により、新しく配偶者が第3号被保険者になることになった場合は、会社に「配偶者を扶養にいれたい」と申し出ましょう。

「被扶養者(異動)届 国民年金第3号被保険者該当関係届」の提出を求められるため、必要事項を記入して会社に提出すれば完了です。

第3号被保険者になるまでの流れ

会社員のAさんの配偶者であるBさんが勤めていた会社を辞めることになりました。

Bさんは今後ほかの会社に勤める予定はありません。この場合の手続きの流れについて、見てみましょう。

  1. Bさんが会社を辞めたことによって、第3号被保険者になるための要件が整う(この時点で年間収入が130万円を超えていたとしても、転職ではなく専業主婦になるのであれば第3号被保険者になれます)。
  2. Aさんの勤務先に「配偶者が扶養に入る」ことを伝える(第3号被保険者になるということは、健康保険の扶養者にもなるということです。どちらも同時にできる手続きですので、通常まとめて「社会保険の扶養に入る」という言い方をします)。
  3. Aさんが勤める会社に、必要書類を提出する。
  4. 会社が受け取った書類を日本年金機構に提出する。
  5. 手続き完了。

なお、第3号被保険者になる前に、第1号被保険者として保険料を1年分前納していた場合など、納付しすぎた保険料がある場合は、返還が受けられます

該当者が第3号被保険者になると、日本年金機構から個人宛に還付請求書が届きますから、それに基づいて返還請求を行いましょう。

第3号被保険者の要件を満たさなくなった時の手続き

第3号被保険者でなくなったときは、第2号被保険者の勤務先を通して「被扶養者(異動)届(削除)」を提出する必要があります。

勤務先に「扶養から外れる」ということを伝えて必要書類を用意してもらいましょう。書類を会社に提出することで、会社側が必要な手続きをしてくれます。

また、それと同時に第3号被保険者だった方は「第1号被保険者」になるための手続きをしなければなりません。

最寄りの役所の年金窓口に行って手続きを行いましょう。これを行わず、国民年金保険料を支払わないと、年金が未納となり、将来年金を受け取れなくなったり、受取額が減少したりしてしまいます。

第3号被保険者の配偶者が働くときは注意が必要!

第3号被保険者の方が新たに就職したり、働き始めたりするときは、働き方について検討する必要があります。

勤務先で社会保険に加入する場合は、第3号被保険者ではなく、第2号被保険者となります。また、年間収入が130万円を超える見込みがある場合も、第3号被保険者ではなく第1号被保険者となります。

ただし、第3号被保険者は年金保険料が優遇されているため、中途半端に収入が130万円を超えると、保険料がかかる分、かえって損をしてしまうことがあります。

場合によっては、短時間の勤務に抑えた方がいい可能性もありますから、自分の働き方が損になっていないかどうか、計算してみましょう。

第3号被保険者は、配偶者の収入が少ない会社員家庭にとって、とても有利な制度です。内容を理解した上で、必要に応じて積極的に活用していくようにしましょう。

あなたのキャリアをつくる授業が2000本見放題!

CTA-IMAGE

WAKE UP(ウェイクアップ)は明日から役立つビジネススキルがすぐに学べる、社会人のためのオンライン学習サービス。

  • スキルアップして、仕事ができる人になりたい
  • 同僚に差をつけてキャリアアップしたい
  • ビジネス本よりもコスパ良く効率よくレベルアップしたい

そんなすべてのビジネスパーソンを、応援します。


今なら30日間無料でお試しいただけます

社会人の常識カテゴリの最新記事