前回は初級編として、ランディングページの特徴や目的を把握して、成約率が上がるランディングページを作成する方法を学びました。
この授業では中級編として、ランディングページへの流入経路の拡大方法について教えます。
ランディングページは単体で機能するものではなく、流入経路も意識してこそ高い集客効果を発揮します。
デザインやランディングページ最適化(LPO)も重要ですが、流入経路を無視してしまっては得られる効果が少なくなってしまいます。
ランディングページを活用したビジネスをお考えの方は、今回ご紹介するランディングページの流入の仕方について掘り下げて考えてみてください。
SEO対策と組み合わせてランディングページの効果を上げる
SEOとは、ページに策を施して検索上位表示を狙ったり、ヒットするページを増やしてアクセスを高めることです。
ランディングページ内に改善を施してコンバージョンを上げるLPOとは別の施策です。
ランディングページも当然アクセスが多い方がコンバージョンに至る数も増えますので、SEO対策は必要です。
しかしランディングページはSEOに弱く、また施策が難しいといわれています。
その理由はランディングページの特性にあります。
ランディングページは商品やサービスをアピールするために写真や画像を多用し、文字さえも画像化してアピールします。
そのため検索エンジンが読み取れるテキスト量が少なくなり、SEO対策を十分に施すだけのテキスト量の確保が難しくなってしまいます。
また、1ページ完結型であるランディングページは、一般的なサイトに比べて検索エンジンにインデックスされる数も少なく、逆にSEOを意識してページ数を増やすとランディングページの目的からは離れてしまいます。
同様に、内部リンクを作成することも難しくなります。
しかしSEOを用いた自然検索での流入を無視してはいけません。
対策を施さずテキスト量やインデックス数が確保できていないと、検索エンジンからは価値のないページと判断されかねないからです。
これは順位下落だけでなく大きなマイナスポイントです。可能な限り、対策を施すことがランディングページにとっても重要なポイントとなります。
ランディングページに効果的なSEO対策をご紹介しましょう。
- デザインのバランスを損ねることなくテキスト量を増やす。
- ページ内部のディスクリプションをしっかり記述する。
- h1タグ、タイトルタグ、キーワードはしっかり記述しておく。
- サテライトサイトからの被リンクでページの価値を上げる。
これらはランディングページにも十分施せる施策です。
できるだけのことはしてみて、少しでもページの価値、上位表示を狙いましょう。
リスティング広告と組み合わせてランティングページの効果を上げる
リスティング広告とは、検索エンジンにキーワードを入力した検索結果の、トップやサイドの部分に表示される広告のことです。
ユーザーがクリックした時のみ費用が発生して、表示されるだけなら費用は発生しないため、無駄の少ないコストパフォーマンスに優れた広告です。
費用さえかければ希望のキーワードに対して検索結果に確実に表示させることができるので、SEOや外部のリンク等からの流入に比べて即効性、確実性に優れているのがポイントで、ランディングページの主な流入経路となります。
ランディングページはSEOにも弱く、高いアクセスを確保するには外部からの流入に頼らなければなりません。
また、リスティング広告はユーザーのニーズが強く表れる行動キーワードに合わせてランディングページを組み合わせることで、成約に至りやすい質の高いランディングページへの流入が期待できます。
どのようなキーワードでリスティング広告を出稿するかによっても結果が変わってきますので、キーワードの見直しも常に行うことが重要です。
キーワード、広告文、デザインやボタン配置などうまくリスティング広告とランディングページを連動させることができれば、他の施策と比べても最大の集客力を発揮できるといっても過言ではありません。
このようにリスティング広告は、ランディングページとはセットで考えるべきとも言える重要な流入経路だということを把握しておきましょう。
SNSからの流入を狙うのも効果的
一般的なサイトやブログと同じように、ランディングページもSNSからの流入を狙うと非常に効果的で、アクセスやコンバージョンの向上が期待できます。
なぜならば、SNSで実際のユーザーが発信する生の情報ほど社会的信用のあるものはありません。
また、他人や企業を含む第三者からの情報と違って、SNSを通じて拡散される知人からの情報は信頼性があるため、非常に効果が高いのが特徴です。
SNSで拡散されていくユーザーの声はコンテンツとして残りますので、ランディングページをユーザー参加型のコンテンツとしてどんどん残していくこともできます。
SNSで口コミが拡散してコンバージョンがアップする仕組みは、次のようなものです。
すなわち口コミを受けたユーザーがコンバージョンをして、さらに口コミを投稿して別のユーザーがコンバージョンをし、そのユーザーがまた口コミ投稿をすることで口コミ、コンバージョンがどんどん拡散していきます。
注意しなければならないのは、良い口コミならこのような高い効果が見込めますが、逆に悪い口コミが拡散されてしまうとビジネスにとって逆効果であり、またその損害も甚だしいものとなります。
良い口コミが拡散されるように、サービスの内容をブラッシュアップすること、これがSNSを使った流入には必要不可欠である点には注意が必要です。
情報を適切に取り扱い、真っ当なビジネスをすることで初めてSNSは効果を発揮することを覚えておきましょう。
実際にランディングページへの流入が期待できるSNSは、現在では以下のようなものがあります。
- Facebook(ビジネスアカウント)
- LINE@
Facebook、LINEの個人アカウントは厳密には商用利用を利用規約で禁止されているため注意が必要です。
また、これらには広告を織り込むことも可能です。
口コミの自然拡散と併用して広告を運用することにより、更なる流入、コンバージョンの向上が見込めます。
ランディングページには有効な流入経路の一つとして、ぜひ覚えておいてください。
他に流入経路は何があるの?
これまでご紹介した以外にも、ランディングページへの流入経路はあります。
リスティング広告だけで完結しているランディングページが多く見受けられますが、どうしても一般サイトに比べてSEOに弱くなる分、流入経路は少しでも増やした方がいいでしょう。
これまでご紹介したもの以外の流入経路を以下にまとめてみました。
- メールマガジンなどに記載されたURLリンク
- コーポレートサイトなど他のホームページからのリンク(被リンク)
- チラシやパンフレットなどの二次元コードからのアクセス(紙媒体からの流入)
- アフィリエイト広告からの流入
意外にも見落としがあった方もいるのではないでしょうか。
これらも組み合わせてアクセスアップを狙うことで、成約も増えると思います。
また、SEOやLPO、リスティング広告の改善と同様に、これらの施策も検証、改善することが重要です。
まだ実施していない施策がある方は、ぜひ試してみてください。
LPOの中級編では、ヒートマップを活用したLPO対策
ヒートマップとは、調査したいページにツールを組み込むことにより、まるでサーモグラフィーのようにページ内のユーザーの動向を視覚的に把握できるツールです。
一定期間計測後、蓄積したデータを解析してLPOに役立てます。
このヒートマップを使うことにより、ユーザーがページ内のコンテンツのどの部分に注目しているかや、スクロールの度合い、ボタン機能のチェック、また無駄なクリックをしている箇所が丸はだかになりますので、この計測結果を基にデザインやボタンの配置を改善するといったLPOを施します。
応用編として、少し高度な使い方もご紹介します。
コンバージョンに至ったユーザーのヒートマップを解析することで、その傾向を探ることができます。
実際にコンバージョンしたユーザーの動線に合わせてLPOを施すと、高い効果が見込めるランディングページを作成することができます。
他にも意外に盲点となっているのが、新規とリピートの顧客のヒートマップは違った動向になることが多いということです。
これらを分けて解析、比較することで、現在のビジネスの状況に合わせたランディングページを作成することができます。
視覚的にユーザーの動向を把握できるヒートマップツールは、高度な解析ができる割には非常に使いやすいLPOツールです。
ぜひとも使い方をマスターして、LPOに役立ててください。
まとめ
いかがでしたか。ランディングページは単体で機能するものではなく、流入経路も意識してこそ高い集客効果を発揮できるものです。
デザインやLPOももちろん重要ですが、これらを無視してLPOだけに着手しても、得られるメリットは少なくなってしまいます。
ランディングページを活用したビジネスをお考えの方は、中級編でご紹介したランディングページへの流入についても、ぜひとも掘り下げて考えてみてください。
必ずビジネスの成果が変わってきますよ。