化粧品や健康食品などの広告をクリックしてみたら、公式サイトや通販とはまるで違うチラシのようなページを見たことがありませんか?
このような、一つの商品やサービスを売るために特化したWebページをランディングページ(LP)と呼びます。
ランディングページを改善しただけで、ネット上での顧客獲得数が6倍になったという事例があるように、企業がランディングページを持つことの重要性が高まっています。
この授業では、ネットビジネスで成功を収めるために最低限知っておきたい、ランディングページの基礎知識についてお話します。
ランディングページの特徴や目的を把握して、成約率が上がるランディングページを作成してみましょう。
ランディングページって? 基本的な知識をまず押さえよう!
ランディングページは、コーポレートサイトなどの一般的なWEBサイトとは、大きく異なった特徴を持っています。
基礎知識として、まずはランディングページの特徴を押さえましょう。
- 縦長のスクロールが必要なWEBページ構成
- 他のページへのリンクが無い、もしくは極端に少ない
- いかにも広告といった派手なデザイン
- サイドメニュー等も無いので、大胆なデザインが起用されている
- 写真や画像がたくさん使用されている
- 購入ボタン等がやたらと大きくて目立つ
なぜこのような極端な特徴を持っているのかは、ランディングページの目的を知ることで納得ができます。
ランディングページの目的は以下の通りです。
- とにかく成約すること (商品購入 問い合わせ 資料請求 サービスへの加入など)
ランディングページは成約という目的に特化したWEBページであるため、先にまとめたような特徴を持っており、成約以外には離脱しかないという2択であることもその特性として把握しておくことが重要です。
ある意味、選択肢が限定されているだけにユーザーにとっては不親切であるとの見方もできます。
このような特性を踏まえたうえで、さらにランディングページについて解説していきます。
成約率が格段に向上するランディングページ改善策LPOとは?
ランディングページの特性として、成約を目的としたページであることがわかりましたね。
だからこそ、ランディングページは一度作成して終わりではありません。
成約に特化しているからこそ、ページ内のユーザーの動向を解析したり、検証したりして、デザインや情報の改善を行ってはじめてその真価を発揮します。
このような施策のことを、LPO (ランディングページ・オプティマイゼーション:ランディングページ最適化)と呼びます。
詳しい専門的な技術については中級編・上級編で解説しますので、ここではLPOの基礎知識をご紹介します。
ランディングページはその構造上、上から下へ向かって読まれていき、ページ下部でCV (コンバージョン)を行います。
ページの下へ向かうほど読まれない傾向にあるのを基礎知識として押さえておきましょう。
したがって、LPOにあたっては上から下へ向かって改善を施していくのが基本となります。
そこでまず押さえておくべきなのは、ページを開いた瞬間に表示されるページ範囲、すなわち「ファーストビュー」の重要性です。
この時点でページを閉じられてしまっては成約など望むべくもありませんので、まずはこのファーストビューに徹底的にこだわるのがLPOの基本となります。
いかに、ファーストビューでページを閉じられないかを考えることから、LPOにおけるページ改善がはじまります。
ファーストビューだけを意識した改善なら、すぐにでも取り組めそうですよね。ぜひ挑戦してみて下さい。
通常のページではなくランディグページに誘導した方が良い理由とは?
ランディングページの特性がわかったところで、一般的なWEBサイトではなく、なぜランディングページに誘導するのかも知っておきましょう。
まず一般的なWEBサイトでは、サイト内に無数のリンクが設置されており、ユーザーは自由にサイト内を回遊します。
そのためユーザーが運営側の目的とする情報にたどり着く前に離脱したり、たどり着くことが困難であったりしてチャンスロスに繋がります。
また、一般的なWEBサイトを回遊するユーザーの動向を把握するのは、複数ページにわたっての分析が必要となるため困難が伴い、また把握できたとしても改善策を施すのも容易ではありません。
これに対して、余計な出口を塞いだランディングページは、上から必要な情報をストーリー仕立てで説明する構造になっており、目的が明確になっている分、ユーザーを誘導すると成約にいたりやすい傾向にあります。
大企業が膨大なデータ分析からランディングページによるビジネスを実施していることからも、上手く運用すれば効果的であることは明らかです。
加えてランディングページの場合、ほぼ1ページ内のユーザーの動向を分析すれば良く、検証や改善が一般的なWEBサイトと比べて容易です。
このような理由から、商品販売や資料請求といった成約が目的である場合は、ランディングページへ誘導する方が良いということになります。
ランディングページはターゲット等によってレイアウトや構成を変える必要がある
どれも似たように見えるランディングページですが、訴求する内容、ターゲットとするユーザー層、またユーザーに期待するアクション等によってレイアウトや構成が違ってきます。
ユーザーの動向とマッチングしないランディングページでは、高い成約率を叩きだすことは難しくなってしまいます。
以下に4つの代表的な事例をご紹介します。
個人を対象とした商品販売(BtoC)
→ ECサイトに代表されるような写真・画像・文字をたくさん使用したページ。警戒心を解くため情報量が多くなる傾向にある。
法人を対象とした商品販売(BtoB)
→ 詳細なデータが求められるので、サンプルデータや製品スペック等の細かい情報をわかりやすく掲載することが重要。説得するに足る情報を記載する必要があるため、情報量はかなり多くなる。
月額課金等のサービス
→ ユーザーも慎重に検討するので、CVに至るだけの納得できる情報を掲載する必要がある。やはり情報量は多くなる。
無料オファーや資料請求
→ 簡潔に興味関心を高める情報を伝えることが必要。成約への敷居が低いため、ページのボリュームは少なくて済むことが多い。
このようにランディングページでは、対象顧客や期待するアクションによって構成が大きく変わってきます。
一般的な傾向として、金額が高額であるなど成約が難しい内容になるほど、より多くの情報が求められます。
年齢層や性別、法人か個人かなども意識する必要があります。
したがってランディングページを作成する際には、作成前にターゲットとなるユーザー層や、期待するアクションを明確にしておくと、より訴求力の高い効果的なランディングページを作ることができます。
また、LPOを行う際にもこれらの知識は参考になりますので、忘れずに意識しておいて下さい。
ランディングページ制作費用の相場は?
ランディングページを制作会社に依頼する際に気になるのが、制作費用ですよね。
そこでGoogle検索で上位20社の料金相場をリサーチしてみました。(リスティングを除いた自然検索の結果)
Google検索での上位20社の料金相場
- 5万円以下 6社
- 5~10万円 7社
- 10~15万円 2社
- 15~20万円 2社
- 20万円以上 2社
- 料金不明 6社
総数が合わないのは、グレードや付加サービスに応じて複数の料金を設定している会社があるからです。
デザイン性が高く、制作が困難なため高額なイメージが強かったランディングページですが、近年は低価格化が進んでいるように感じます。
低価格のサービスはほとんどがページ制作のみです。
もう少し費用がかかる中程度の予算のサービスは修正や改善等のサポート付いていることが多いようです。
ランディングページの制作のみの料金相場は、高くても20万円以下とみて良いでしょう。
料金表が無い会社は、制作内容によって見積もりを取り、LPOやデザイン、競合分析等のコンサルティングをセットにして提案することが多いようです。
高度なLPOまで含めた提案ですと、自ずと費用は高額になります。
この辺の費用の相場感については中級編・上級編で解説させてしますので、ここでは「ランディングページのページ制作費用は20万円以下が相場」ということを認識しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ランディングページの理解には高度な知識が必要であるため、初級編の内容でもやや難しかったかもしれません。
しかし現在のインターネットを活用したビジネスを行ううえで、ランディングページに関する知識は、売り上げの向上やビジネスの成長に欠かせないものでもあります。
もし自分でページ制作やLPOができなくとも、基礎だけでも知っておくと、スムーズに提案したり、制作業者に依頼したりすることもできます。
ビジネスを行ううえで必ず役に立つと思いますので、ぜひ覚えておいて下さい。