30代前半にもなると、営業職においても業務内容や年収など、20代のころとは多くのことが変わってきます。
プレイヤーとしての自分のスキルを学べばよかったころとは違い、チームを持ち、自分の売り上げとチームの売り上げの両方を意識しなければいけなくなっている人も多くいるでしょう。
任される業務が増えるにつれ、年収も20代のころより高くなっているかもしれません。
年齢が変わり立場が変われば、必要とされるスキルも当然異なります。
今回は、営業職において30代前半が求められるスキルや、平均年収について解説していきます。
30代前半の営業の考え方
営業職の30代前半での仕事的な立場としては、「リーダー」となって、チームで動いている場合も多いでしょう。
そのような場合、チームとしての目標達成が重要になってきます。
自分の売り上げを作りつつ、チームとしての目標も達成しなければいけない難しい立場でもあり、そのふたつの両立は非常に大切です。
営業職において、プレイヤーかつリーダーとして成功するためには、どんなことが重要になってくるのでしょうか。
チームとして重要なこと
協調性、気持ちのいい雰囲気、良好なコミュニケーションなどは好ましいことですが、それだけではチームとしての売り上げが伸ばせるとは限りません。
ほかにも気をつけなければいけないことが存在します。
いくら目標を達成するためだったとしても、チームメンバーの売り上げが悪かった時に自分ばかりが動いてしまってはいけません。
プレイヤーとして活躍してチームを任されるリーダーには、「いざという時は自分が動けばいい」と考えてしまう人も多くいますが、大事なのは「チーム」として動くことです。
リーダーが率先して営業活動をすることによっていい効果を生む場合もありますが、リーダー頼みになってしまったり、メンバーが育たなかったりと、目標を達成できるチーム作りが難しくなってしまいます。
リーダーばかりが仕事をしてしまってはダメなのです。自分ばかりが動いていたら、チームは何も変わりません。
それは営業活動での売り上げだけでなく、事務作業なども同じです。
「自分がやる作業」と「メンバーに任せる作業」をしっかりと分け、チーム全体として機能している状態かどうかを常に意識していきましょう。
リーダーとして自分が営業している姿を見せ、模範となろうとするのは非常にいいことです。
その上でメンバーひとりひとりが売り上げへの意識をしっかりと持ち、より自立したビジネスパーソンになることで、そのチームは強くなっていくのです。
目的はチームでの達成です。チームが成功するには、リーダーはリーダーらしく堂々と貫禄を見せながら共に頑張っていけばいいのです。
また、あまり口うるさくても、チームはバラバラになってしまいます。
言いたいことと、言うべきことの区別をつけましょう。
言うべきこと、伝えるべきことだけを伝えて、信頼されるリーダーになりましょう。
30代前半の営業職の給与と年収
30歳~34歳全体の平均年収(求人情報・転職サイトDODAより2017年調べ)
年齢 | 平均年収 | 男性 | 女性 |
30歳 | 416万円 | 440万円 | 372万円 |
31歳 | 430万円 | 456万円 | 381万円 |
32歳 | 445万円 | 475万円 | 383万円 |
33歳 | 452万円 | 482万円 | 389万円 |
34歳 | 459万円 | 492万円 | 388万円 |
30代前半の平均年収はこのようになっています。
営業職の平均給与は約30万円と言われており、30代の給料は25万円~35万円くらいが相場です。
基本、営業職はインセンティブ制度のため、給与にはかなり個人差があります。やり手の営業パーソンの年収は1000万を超える場合も多いようです。
30代営業の身につけるべきスキル
ある意識調査で、営業担当者の、どの年代の営業スキルが低いと感じているかを聞いたところ、
1位が「30代前半」(36.7%)、2位が「40代前半」(31.9%)、3位が「20代後半」「30代後半」(28.5%)という結果が出ています。
≪自社の新規開拓営業責任者の意識・実態調査≫発表。 自社の営業力低下を感じている企業が約7割 “メールおすまし症候群”でアポ取りできない営業マンが急増?! 営業支援の株式会社WEIC(http://weic.co.jp/news/detail/21)
まずは、自分自身の適正を見極める自己分析を行って自分の営業スタイルを確立していきましょう。
そしてその自身の営業スタイルが一緒にチームを組んでいる仲間の手本となる営業をしていきましょう。
仕事のスタンスとしては、チームの仲間の信頼を集めつつ、お客さまのことを優先し、配慮や思いやりを欠かさないことです。
会社や自分の都合ばかりを優先していても、お客さまの求めるものと合わなければただの押し売りで終わってしまいます。
チーム全体が個々の成績だけではなく、チームとしての成績を意識して営業していけたら、チームとしての目標も達成でき、それと同時にお客さまの信頼を得ることにもつながります。
自己の成績も上げながら、チームとしての数字も達成するし、それと同時にお客さまの役にも立とうと30代前半のリーダーの人たちは日々努力しています。
今までは自分だけの成績のことしか考えていなかったかもしれませんが、30代前半の営業は今までの営業とは違います。
自分の成績やお客さまのことももちろん考えながら、チームのリーダーとしていかに目標を達成できるのかが重要になっていきます。
そしてチーム内で信頼されなければ、ついてきてくれる人はいません。
信頼されるためには、自分のことばかりではなく、ちゃんとチームのひとりひとりと真摯に向き合い、相談に乗り、信頼を集めましょう。
何よりそういった関係を築いていけたら、この先も営業でどんどん成長していけるでしょう。そしてインセンティブもアップして年収も右肩上がりでアップしていきます。
これが、営業職で働いている人たちにとって、努力が報われたという意味で一番の喜びなのではないでしょうか。
お客さまにも喜んでもらえて、自分もそれらに喜びを感じることができるというのは、この上なく幸せな瞬間だと思います。
そして30代前半の営業パーソンはリーダーとしての資質が問われる重要な時期です。自分のリーダーとしての資質を磨きつつ、チームとお客さまのことも意識していきましょう。