皆さんは、不動産営業の転職やキャリアアップについてどう考えていますか?
将来を考えた時、そこで10年後の自分を想像できるか、今抱えている不満を解決できるかといったことが大切になります。
不動産営業の転職
転職というと、同業種間での転職と他業種への転職があります。
〈同業種〉
- 開発営業
- 投資用不動産の営業
- 賃貸営業
- 仲介営業
- 法人営業
- 不動産管理営業
- 資産活用アドバイザー
- 分譲営業など
同業種間の転職で必要なのは、熱意を持って同じ業種に再びチャレンジする理由とその姿勢です。
前職を円満に退職していることはもちろんですが、転職先では経験者として仕事に対する要求も厳しくなることが予想されます。
また、退職後の「競業避止義務」がある場合は注意が必要です。
競業避止義務とは、自社の情報が社外に流出することを防ぐため、退職後の競合他社への転職や同業種での起業を禁止する社内規定です。
内容は就業規則や雇用契約書、入社時に記入する誓約書などに記載されています。
同業種や同職種へ転職したい熱意と意欲を今一度整理し、実りある転職活動にしましょう。
〈他業種〉
- 車のディーラー
- 保険の営業
- 無形商材の法人営業職
- ホームページ製作
- ホテル
- 介護職
- 化粧品開発
- タクシー乗務員
- 施工公務店など
他業種への転職ではコミュニケーションスキルや、ストレス耐性など営業での経験は別の業種でも十分に活かせます。
業務は新しくなりますが、そのぶん自分の視野を広げステップアップすることにもつながります。
他業種、同業種ともに世代別に転職する際に必要なことをまとめました。
20代の転職
20代の転職活動においては「業界・企業研究」「転職の軸を決めること」が大切です。
将来自分がどうなりたいのか、転職の軸や自分の方向性を見極め、業界や企業を知ることで自分に合う転職先を探しましょう。
また、20代はもっとも伸びしろがあり、多くのものごとを吸収できる世代です。
ぜひその強みを活かしていろいろなことに挑戦してみてください。
30代以降の転職
30代の転職活動は、組織への適応力で期待される「既卒・第二新卒」扱いとなります。
ですが、デメリットとして「仕事が長続きしない人」「採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」という印象をもたれることもあります。
そのデメリットを強みに変えるためには、前職で培った経験をいかにアピールできるかです。
今後どうしていきたいのかを具体的に伝えられるように、自分の望む将来像を描き、そのためにできることを整理しましょう。
不動産業界でいうと、「売買仲介」「用地仕入」「アセットマネジメント」などは経験がないと難しいかもしれません。
しかし、「賃貸仲介」「プロパティマネジメント」「投資用不動産販売」などは業界未経験でも挑戦しやすい職種といわれています。ぜひ視野に入れてみてください。
40歳以上ミドル転職
40代の転職活動では、建築営業やリフォーム営業、施工管理やマンション管理などは他部署に比べると年齢が上の方でも採用される傾向があるようです。
年齢が上がれば上がるほどハードルは高くなりますが、そこだけを見て諦めるのではなく、自分のキャリアを存分にアピールしていくことが必要です。
不動産営業の独立
不動産営業が独立する場合、今持っている人脈だけに依存して集客してもいつかは紹介が途絶えてしまいます。
いつまでお客さまを紹介してもらえるかわからないので、成約が安定しません。
ポータルサイトに依存すると広告費がかさみ、成約が追いつかず開業当初は厳しい状態になりがちです。
自社のホームページから反響を得る場合は、エリアをしぼって物件掲載数や、おすすめ記事のコメント、掲載写真の枚数を多く掲載することなど工夫が必要です。
エリアに特化して集客する場合は新着物件、値下げ物件を継続的に発信し続けられるかどうかが重要になります。
きめ細かい追客を続けることで、大手では追客を諦めていたお客さまから成約を取ることが可能になります。
お客さまは不動産会社に対して、紹介された物件を気に入るか、物件情報に詳しいか、新着物件などの情報が早いかどうかを重視しています。
そのニーズに応えるために、物件情報の量と質にこだわる自社のホームページを中心とした集客戦略を立てていくことが大切です。
不動産営業の昇進・昇格
では転職をせず、今の立場から昇進・昇格するためにはどうしたらいいのでしょうか。
ひとつは専門的な資格を取り、自分の分野を増やすという方法があります。
〈資格〉
- 社会保険労務士
- 宅地建物取引士(宅建)
- 管理業務主任者
- 不動産鑑定士
- マンション管理士
- 土地家屋調査士
- 建築士
しかし資格を取っただけで、実務に活かせないのでは意味がありません。
不動産営業で昇進・昇格するためには、今より多くの成約を取ることですよね。
そのためにはゼロから独自の戦略を考案するより、現時点で成績の良い営業が行っていることを手本にすることです。
成約できる営業は、ヒアリング能力が他の営業と比べ高いことがほとんどです。
お客さまとの対話を多く持つことができれば、その分、成約につなげるチャンスを多く手にできます。
しかし、対話といっても一方的では問題があります。
「はい」か「いいえ」だけで答えられる質問をするのではなく、「この物件、いくらなら欲しいですか?」など、相手が考えて答える必要がある質問をすることが大切です。
成約につながらない一方的な提案にしないためには、雑談を交えながらお客さまへヒアリングしていくことが大切です。
時間はかかりますが、意識を変えて業務にあたることで必ず結果はついてくるものです。
ぜひ諦めず、できるところから改善や工夫をしてみてはいかがでしょうか。
本当の意味でのキャリアアップ
不動産営業の転職や、キャリアアップについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
年代別に弱みや強みがありますが、そこをいかに自己アピールとして伝えていけるかが大切です。
それぞれの世代にあった自己学習や情報収集を行い、どこでも通用する自分であるために日頃から意識を高く持ちキャリアを築いていきましょう。