「SEOは社内でやりたい。だから社内でSEO担当者を育てていきたい」と考える企業が増えてきました。
ただ実際は、SEOを長年担当している方というのはごくわずかで、実際は何をすればいいのかわからない、ということをよく聞きます。
今回は社内でSEOをする「インハウスSEO」について、必要なことを解説していきたいと思います。
社内SEO担当者にとって、一番大切なのは「分析力」
社内でSEO担当者として仕事をする場合、または経営者側で雇う場合、何がもっとも大切なのでしょうか。
いままで様々な企業を見てきたなかでSEO担当者としてもっとも大切なことは、「分析力」だと考えています。
なぜならば、SEOの各施策は外注でもしっかりとしたところに頼めば結果を出してくれます。
しかしこと分析となると、あまり外注でしっかり対応してくれるところは少ないからです。
そして分析こそがSEOで上位表示するために大切なポイントになるのです。
SEOに必要な分析能力
SEOに分析能力が必要といわれてもどんな能力が必要かは、わからないと思います。
そしてそれは、難しいのではないかとたじろいでしまう人もいるかもしれません。
分析をする対象は、自社のサイトだけではなく、他社のサイトやGoogleの3つへの分析能力が必要です。
自社状態の分析
SEO担当者がいなかった会社のホームページにおいてもっとも大切なのが、「自社状態の分析」です。
またSEO会社が入っていたとしても、SEOのチェック体制が甘い場合などもあるため、再度分析し直す必要があります。
その手順を説明します。
① サイトマップの制作
サイトマップには「XMLサイトマップ」と「HTMLサイトマップ」の2つがあります。
XMLサイトマップを作製することで、Googleのクローラーが効率的に巡回します。
その結果ページ単位のインデックスが早まり、検索順位が上がりやすくなります。
またHTMLサイトマップがあることで、ホームページを見ているユーザーが迷うことなく目当てのコンテンツを発見出来るので、
ユーザビリティが向上し、PV数を増やしたりコンバージョンにつながりやすくなる効果があります。
② アクセス状態の確認(Analytics)
アクセス状況の確認は、Googleアナリティクスから確認をすることが出来ます。
確認が出来る内容として、
- 1日あたりの訪問者数
- トラフィック(検索やお気に入りなど、どこから訪問して来たか)
- どの地域から検索されているか
- サイト内滞在時間
など、さらに詳細に調べることが出来ます。
社内でSEOをする上で重要なアクセス分析ができ、アナリティクスは欠かせないツールになっています。
③ キーワードの設定(Search Console)
効果的なキーワードの設定は、Googleサーチコンソールから分析を行い決定していきます。
ホームページにどういったキーワードで訪問されているか、
・ページのクリック数
・検索順位の確認
を行うことが可能です。
分析をし、効果的なキーワード設定をすることで、インハウスSEOのスピード、そして効果が格段に上がります。
④ アクセス状態の確認に基づく、順位計測
アクセス状況と順位計測をしていく中で、「効果的なキーワードが上がっている」ということや、反対に「検索順位が上がっていてもアクセス数が伸びない」といったことがあります。
成約に直結するキーワードでホームページ集客を行うには、アクセス状況と順位計測をし、チェックとアクションを繰り返していくことが大切です。
⑤タイトル・h1/Descriptionの設定
検索順位を決めるうえでタイトルやh1の設定は重要です。
タイトルはページの題名にあたる部分のことで、ユーザーが訪問をしてきたときに「何のサイトか?」と判断をする役割があります。
更に検索結果に表示される見出しになります。
Googleのクローラーが巡回をするときにタイトルタグの中身を見るので、検索順位を上げるためには上げたいキーワードをタイトルタグに組み込む必要があります。
h1タグはページの見出しです。Googleやユーザーにページ本文の内容を分かりやすくするため、内容にあったh1を設定します。
Googleがホームページの各ページをインデックスするときにチェックする箇所でもあるので、上位表示を目指しているキーワードをh1に加えましょう。
Descriptionは、検索結果へ表示されたときの説明文にあたる部分です。
検索上位表示そのものには大きく影響はしないといわれていますが、検索をした際に説明文内にキーワードが入っていると太文字で表示がされるなど、ユーザーが調べたときに見つけやすくなりクリックされやすくなります。
設定をしなくても自動で調整されることがあります。
上記は内部のSEO対策の一部です。サイトはGoogleやユーザーから評価されて自社サービス内容を認知し成約させることが目的です。
社内でSEOを行う強みとして、自社サービスの理解度をSEOに活かせるメリットがあげられます。
外注でSEO対策を依頼すると細かなところまで共有が出来ないということがあります。
インハウスSEOであれば上位表示がされてコンバージョンにつながる効果的なキーワードのABテストを行いやすいなど、自社一括管理をすると効率的というメリットがあります。
他社状態の分析
競合他社との比較・分析を行うことで、他社より勝る強みを作っていくためのホームページ運用・インハウスSEOを行っていく必要があります。
今回は無料でわかりやすい競合分析が行える無料ツールを紹介していきたいと思います。
SEOチェキ
SEOチェキは、他社のホームページ内部を分析するときに使用します。
内部SEOで重視される項目に分かれていて、
・タイトル
・h1
・Description
など対策キーワードの確認が出来ます。
他にも
・インデックス数
・内部リンク外部リンクの数
・ドメイン取得年月日
などの確認し、分析を行うことが出来ます。
競合サイトはなぜGoogleから評価され上位表示がされているのか、ホームページ内部の面から確認が出来ます。
また競合他社の対策キーワードが分かることで、自社のページの対策キーワードをどう設定するかなども参考になります。
Similar Web(シミラーウェブ)
Similar Web(シミラーウェブ)は、ユーザーの動向の分析を行うことが出来ます。
・アクセス数
・平均滞在時間
・平均ページビュー数
・直帰率
など、競合情報として確認をしておきたいアクセス調査が出来ます。
他にも、
・どこから流入をしているか(検索エンジン、他リンク、URLやお気に入りから直接、メール、広告など)アクセス元の確認
・どういった検索キーワードで流入しているか
などの確認もすることが出来ます。
最近の若い世代は検索エンジンから調べないで、SNSからの検索が増加をしている傾向がありますが、SNS毎のアクセスの確認なども行うことが出来ます。
競合他社のホームページはどのくらいアクセスされているか確認をしたいということがあると思いますが、Similar Web(シミラーウェブ)でその調査を行えます。
また他社の細かなユーザーの動向が分かれば、自社サイトの参考になり、SEOでの上位表示のキーワード選びなど精査がしやすくなります。
上記のサイト以外でも無料・有料併せて他社分析を行えるツールは多く存在します。
社内SEOでは自社サイト分析以外に、他社サイトを調査するということが大切です。
Google状態の分析
検索結果はGoogleがルールを決めています。
そのためGoogleの基準に合わせたSEO対策を行わなくては評価されずに上位表示は難しいでしょう。
Googleからの状況確認が出来る手段として、無料提供しているツールでサーチコンソールがあります。
SEOにおけるペナルティが発生したときに、Googleにメッセージのやり取りを行えるので、社内SEOをされていれば導入する必要があります。
突然ペナルティになったということがないようにチェックを欠かさないようにしましょう。
Googleは質の高い検索結果をユーザーに提供をするという理念を掲げています。
Googleの評価基準にあわせユーザーに価値があると思わせるようなSEO対策を行うようにしましょう。
インハウスSEOを行ううえで自社サイトの分析、他社サイトの分析を行い、その結果を元に戦略的にSEO対策を実践すると効果的な運用が出来ます。
SEO担当者が成功する近道は、細かな分析力と自社サービスの特性などを加えた対策をどのように行っていくかが重要です。