SEO対策の手段の一つに「ブラックハットSEO」があります。
ブラックという言葉から想像できるように、不正な手段を使ってサイトの検索順位を上げる方法で、ホワイトハットSEOの対局として考えられています。
一般的なサイトの多くはブラックハットSEOについて否定的なことを述べており、ホワイトハットSEOを推奨しています。
だからといって、ブラックハットSEOを理解しようとしないことは間違いです。
この授業では、ブラックハットSEOの歴史から振り返って、Googleが評価するサイトの基準について考えます。
まず知っておこう!ブラックハットSEOとは?
ブラックハットSEOは、SEOにおける対策手法のなかで、ホワイトハットSEOの対局をいくものとして捉えられています。
簡単にまとめていくと、
SEOは、いかに自然検索結果でサービスや物を多く露出させるかを考えるWebマーケティング手法です。
そして「順位を上げるための方法」の違いが、ブラックハット・ホワイトハットと言われるものの違いです。
ホワイトハットSEOにおいて第一優先するのは、「検索するユーザー」です。
ユーザーにとって、いかに有益なコンテンツを乗せるか?
そしてユーザーが求めていることをいかにわかりやすく伝えていくのかを考えていくのがホワイトハットSEOの中心的な考え方です。
それに対して今回テーマにするブラックハットSEOは、「Googleのロボット・アルゴリズム」の仕組みを中心に考えて施策を行っていくものです。
Googleには数百というアルゴリズム(順位決定のルール) が存在します。
そのアルゴリズムの中でも順位決定において優先度が高いものにフォーカスをして、施策を行っていくのがブラックハットSEOの特徴です。
ただしこの優先度も、数か月単位で大きく変更が行われていきます。
ブラックハットSEOの具体的な手法と歴史
ブラックハットSEOは、先ほどお伝えした通り数か月単位で変更が行われていくため、その手法はホワイトハットSEOと異なり、変化していきます。
それでは具体的な手法をお伝えしていきます。
歴史は繰り返すといわれますが、このブラックハットSEOについて学ぶと、今の対策が正しいのか?
ということにも気づくかもしれません。
内部対策にかかわる初期ブラックハットSEO
内部対策に関わるブラックハットSEOは、外部対策に関わるブラックハットSEOよりも前に全盛期を迎えていました。
・隠しテキスト
隠しテキストというのは、画面上で確認できない、または確認するのが難しくする形で文字を記述することです。
なぜこのようなことをするのか?というと、Googleはソース上の文字を中心に読み取ります。
そのため画面上で見えなくても、文字として認識をしてくれることがあるからです。
またサイト制作をされている側からも、デザインと文字量のバランスは、難しいものです。
これは、文字数が増えればそれだけ価値のあるコンテンツという、かつてのGoogleの認識からできたブラックハットSEOなのです。
・Strongタグの多用
これもまだ被リンクによる外部対策が確立されていないときに生まれてきたものです。
そのときはまだサイトの数が少なく、コンテンツでの違いをどう出すか?
と考えたときに、特定ワードに強調を意味していたStrongタグを多用することで、
その文字が重要だとGoogleに伝える事で上位表示を狙うものでした。
外部対策に関わる初期ブラックハットSEO
上記のような内部対策に関わるブラックハットSEOが全盛期を迎えたのち、ほとんどのそういった施策を行っていたサイトに対してペナルティをGoogleは出しました。
その後進んでいったのが、外部対策にかかわるブラックハットSEOです。
・相互リンク集
最近ではめっきり見かけなくなりましたが、以前はホームページの一部にリンク集といわれる外部サイトの紹介ページを用意することがありました。
これ自体は全く悪いものではありませんが、相互リンク集の場合は、特にリンクを張る理由がなくてもお互いにリンクをもらう目的だけで張るという点が問題になりました
・ブログパーツ
一時期無料ブログが増え、ブログブームというのが来ていました。
その際にブログをデコレーションしてみせるのが人気でした。
アクセスカウンターや時計などいろいろなタイプのものがでており、そのパーツをブログに設置した人はブログからリンクを張るというものです。
・自作自演リンク
外部施策のなかで一番現在でも定番とされるブラックハットSEOの一種です。
これはSEO会社やクライアント自身が自分たちでリンクを作成し、上げたいキーワードでリンクをはることで上位表示を特定キーワードで狙うというものです。
・PRリンク
ブログのフッターなどを使い、ツールでリンクを設置していくものです。
メディア運営をしている会社などからすれば、場所を大きくとることなく、リンクを張るだけで収益化できるため爆発的に増えていきました。
内部対策にかかわる最近のブラックハットSEO
・重複コンテンツ/コピーコンテンツ
Googleのロボットが初期のブラックハットSEOを受けて、タグによる評価から変化する中、重要になってきたのがコンテンツです。
しかしコンテンツを用意することは大変なことであり、どうにか手間を減らせないかということを考えて生み出されたのが、この方法です。
大量のページを自動生成したり、コンテンツを色違いで大量に作ったりすることでコンテンツを増やし、充実したサイトと見せかけるものです。
外部対策にかかわる最近のブラックハットSEO
・サテライトサイト型リンク
Googleは、以前はロボットからのチェックがメインになっていましたが、手動(人力)によるチェックを強化し始めました。
そうするとフッターなどのリンクは一網打尽です。
そこでGoogleに自然に見せかけるようにするため、同ジャンルのサイトなどを複数サイト立ち上げ、関連性高いリンクを構築するものがサテライトサイト型リンクです。
これはコンテンツマッチなどとも呼ばれていましたが、どちらかといえば手動ペナルティに向けての対策といえます。
まとめ
今回はブラックハットSEOのなかでも有名なものを時系列でご紹介していきました。
読んでいただくとわかるように、ブラックハットSEOはGoogleの進化とともに、変化していく対策ともいえます。
そしてそのタイミングで最も効果が表れることをやっていることも特徴です。
流れを読んでいただいてもわかるように、Googleは、いわゆるタグの設定やリンクの数などの単純なものから、
コンテンツの中身やリンクの中身までチェックをしてより本質的なところを重要視してきています。
ブラックハットSEOをしっかりと理解しておけば、逆にGoogleが重要視しているものも見えてきます。
確かに対策をするならばホワイトハットSEOをおすすめしますが、全くブラックハットSEOを理解しようとしないのはもったいないことなのです。
SEOでしっかりと上位表示をしたいとお考えの方は、どちらも勉強して実践してみてはいかがでしょうか。